神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
橈尺骨骨折(前足の骨折)

今週に入ってから明石の動物病院の先生から紹介して頂いて、

トイプードルちゃんの前肢の骨折整復手術が2件連続してありましたのでこの件について。

 

近年、トイ犬種(トイプードル、チワワなど)の橈尺骨骨折(前肢の骨折)の発生件数が増加しています。ソファーから飛び降りたり、ちょっとした高さから落下するだけで骨は簡単に折れてしまいます。ギプスなど外固定のみで治療すると癒合不全に陥ることがあり、多くの症例では整復手術が必要になります。
トイ犬種は体重が1〜4kg程と小さく骨の厚みも2-3mmしかないため骨折の整復には特殊な器具と難易度の高い繊細な手技が必要です。
当院では症例に応じてプレート法(LCP、チタンプレートなどを使用)、髄内ピン法、創外固定法などを選択・応用し治療を行っています。
 

今回も、固定強度が強すぎず、癒合不全が起こりにくいタイプのプレートを使って骨折を整復しました。

 

この部位の骨折は固定が弱くても、強すぎても癒合不全が起きる可能性があり、

当院では幸いなことに深刻な問題が生じたことは今までにありませんが、

整復に使用する器具の選択や手術手技も繊細で一度トラブルが発生すると骨折の中でも大変な箇所です。

 

この5ヶ月齢のトイプードルの2頭は前肢の骨の幅はわずか5mm以下、厚みは3mm程度しかないため、

「そりゃ折れるよね」という骨の繊細さでした。

 

髄内ピン法や創外固定法と違い、プレート法は安定性が高いため固定した翌日には前肢を使って走ったりもできてしまうのですが、

 

骨が癒合するまで2か月程度は安静が必要です。

 

特に子犬ちゃんは落下事故に気を付けてください。

 

症例1

↑術前

 

↑術後

 

 

 

症例

↑術前

 

↑術後

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 20:20 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
TPLO(前十字靭帯断裂の手術)

先日、知り合いの先生からご紹介して頂いて来院されたジャックラッセルのワンちゃんのTPLO(前十字靭帯断裂の手術)がありました。

後肢の膝の靭帯(前十字靭帯)が切れると、患肢を痛がって負重し難くなってしまいますのでそれを改善させる為の手術です。

 

TPLOは複雑な手術で、特別な器具とトレーニングが必要となりますが、国内で一般的に実施されている関節外安定化術よりも多くの点で優れており、現在、TPLOは最も術後成績の良い治療法とされています。(90%以上に症状の改善が認められる)

 

飼主さまとご相談の結果、術後の機能回復が一番良いと報告されているTPLOを行うことになりました。

 

特に問題なく手術も終わり退院していってくれましたので良かったです。

骨が癒合するまでに2〜3か月は掛かりますのでもう少し安静が必要になります。

ジャックラッセルちゃんが早く良くなりますように…。

 

↑術後の歩様。だいぶ負重するようになってきました。

 

 

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 10:53 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
漢方薬について

最近だいぶ涼しくなってきて過ごしやすくていいな、

と思っていたら昼間はとても暑かったり気温の変化が激しいですね。

飼主さんも動物たちも体調管理にお気を付けください。

 

個人的な話、

季節の変わり目に咳が止まらなくなってしまったり、風邪を引いた後に咳がとまらなくなった事があり、

近くの病院や呼吸器科でみてもらってお薬を飲んだり吸入薬を使っても半年以上治らず、

治るのならいいなと漢方薬を処方して貰ったところピタッと治ったということがありました。

 

当院では根拠に基づく医療(EBM)を重視して診察や治療を行っているのですが、

西洋医学では病名の付かない症状や、治しようのない症状もあります。

 

そこで当院では現代の獣医学(西洋医学)をメインに置きつつ、

漢方薬を取り入れた治療を行っています。

 

検査に異常は無いが何となくしんどそう、というような

原因不明の不定愁訴にも漢方薬が有効なことがありますので試してみたい方はお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | コラム | 12:29 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
脾臓の腫瘍

先日、脾臓の腫瘍の手術がありました。
1年以上前の健診時に腹部の超音波検査(エコー検査)で脾臓にできものがあるのが判ってはいたのですが、

飼主さまとご相談の結果、摘出手術をご決断されたため今回摘出することになったのでした。

脾臓にしこりがあっても症状はでない事が多いです。
よほど大きくなった場合はお腹が腫れてきたりするので太っているのと勘違いされてしまっているケースもあります。またこのしこりがお腹の中で破裂すると出血性のショックで急変してしまうことも有りえます。

脾臓にできるできものには、
血管肉腫、リンパ腫、脂肪腫、平滑筋腫、血管腫などがあり、このなかで一番多いのが血管肉腫です。これは基本的に悪性の腫瘍で高齢犬(平均罹患年齢11歳)に多く発生します。

しこりが巨大になり進行すると破裂するリスク、手術のリスク、転移していくリスクも増えるので早めに見つけることが大切になります。

触診ではお腹の中の事までは判らないので、
中高齢(7歳以上〜)は腹部のエコー検査で脾臓などにしこりが無いかみる定期健診(半年〜1年に一回は)をお勧めします。

 

↑脾臓のできた腫瘤

 

↑摘出した脾臓腫瘤

 

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獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 腫瘍 | 18:53 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
新商品【ピルアシスト】

処方されたお薬を飲ませるのって難しい…。というワンちゃん・飼主さまにぴったりな製品が発売されました!

 

 

「ピルアシスト」という製品で、なんと投薬成功率が98%(※ロイヤルカナン調べ)とのこと。

 

 

 

似たような製品は昔からあったのですが、98%の投薬成功率を誇る製品は未だかつてありませんでした。

 

 

「ほんとに食べるの?うちの子グルメなんだけど大丈夫?

 

 

そのデータはアメリカの大食い大型犬のものなんじゃないの?

 

 

うちの子は残りの2%に入るんじゃないかな?」

 

 

とご心配な飼主さま向けに味見本サンプルも有りますのでスタッフまでお気軽に声を掛けてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | お知らせ | 19:55 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
犬歯の破断

昨夜は台風24号がやってきたと思ったら、今度はまた台風25号がやってくるみたいですね。

暴風によって大阪で自動車がコロコロと転がっている映像を見ると、もう最近の台風は危険すぎるので家に居るのが良さそうです。

皆さまお気を付け下さい。

 

さて先日、

猫ちゃんのスケーリングを行う機会があり、麻酔を掛けて口の中を大きく開けて見てみると…、

左上額犬歯(牙)が折れてしまっています。

 

このまま放置すると後々に感染を起こして顔が腫れてくることもあるため飼い主さんとご相談のうえ抜歯することになりました。

犬は硬い歯磨きガムや骨などを噛むと歯が負けてしまい結構簡単に折れるのですが(要注意です!!)、

この猫ちゃんはいったい何を噛んで歯が折れてしまったのでしょうか。ふしぎです。

 

ワンちゃん、猫ちゃんを問わず、硬すぎるものは与えないようにしましょう。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | スケーリング(歯石除去) | 18:53 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
TPLO(前十字靭帯断裂)

後肢を痛がって着かなくなっているシベリアンハスキーのワンちゃん(大型犬)が来院されました。

そして、今週もTPLOの手術を行う機会があったためこの件について。

 

「後ろ肢を急に痛がる、思い当たる原因も無い。」というと思い浮かぶのが前十字靭帯断裂です。

 

このハスキーちゃんも同じような症状でしたので、触診やX線検査などを行い詳しく診察させて頂くと…、

やはり前十字靭帯の完全断裂が疑われました。

 

〇前十字靭帯断裂、TPLOについて


一般的に後ろ足を急に挙げる場合、

前十字靭帯が断裂しているケースがとても多いです。(※他の原因の場合ももちろんあります)

 

犬の前十字靭帯は後肢の大腿骨と脛骨とをつなぐ膝関節にある靭帯で、

これが切れると膝関節が不安定でグラグラになってしまい、肢を挙げたり、普通に歩けなくなってしまいます。

 

切れる原因は、ヒトではスポーツ(スキーやラグビーなど)や事故での急性外傷が原因ですが、

犬では詳しい原因は分かっておらず普段の生活の中で突然靭帯が切れてしまうことが多いです(体質や遺伝的要因?)。

 

前十字靭帯断裂には、部分断裂(靭帯のうち一部分が切れているもの)完全断裂(靭帯が完全に切れてしまったもの)があり、

小型犬では完全断裂の割合が多く、中型犬・大型犬では完全断裂と部分断裂の割合が同じぐらいです。

部分断裂を放置すると、完全断裂に進行してしまい、半月板を損傷したり、重度の骨関節炎が引き起こされてしまうため、

部分断裂のうちに診断・治療することが重要だと言われています。

 

今回のワンちゃんは最も術後成績が良いと報告されているTPLOと呼ばれる術式で手術を行うことになりました。

 

他にも関節外安定化術が日本国内では一般的に行なわれておりますが、関節外安定化術では膝関節の安定性を得るために非吸収性の糸を用いて行なわれる為、糸の「断裂」や「ゆるみ」により手術後に臨床症状が再発する症例が存在します。

特に大型犬では手術が上手くいかないケースが多くなります。

 

1993年にアメリカのDr.Slocumらが考案した、犬の前十字靭帯断裂症に対する新しい手術法がTPLOです。以後米国を中心として20年以上の歴史があり、当初は大型犬へ応用されていましたが、現在では小型犬や猫にも広く行われています。
複雑な手術で、特別な器具とトレーニングが必要となりますが、国内で一般的に実施されている関節外安定化術よりも多くの点で優れており、現在、TPLOは最も術後成績の良い治療法とされています。(90%以上に症状の改善が認められる)
TPLOには術後早期の回復が得られること、術後の機能回復がより良好であること、部分断裂の症例に適応可能であること、手術後の骨関節炎の進行がより軽度であること、手術後の半月板損傷の発生率が低いなどのメリットがあります。

 

当院では小型犬から大型犬にまで対応できるように必要な専用器具一式を導入しており、

渡米し米国整形外科専門医の指導によるTPLO手術トレーニングを受けたうえで手術を実施しております。


 

術後の機能回復は良好で、この子の場合には術後数日後には患肢を軽く着いて歩くようになってきていますが、

骨癒合や完全回復まで2〜3ヶ月程度は掛かりますのでもうしばらく走ったりせず安静にする必要があります。

 

↑手術前(前十字靭帯が断裂しているため通常より脛骨が前方へ変位しています)

 

 

↑手術後(TPLOを行い、脛骨近位部を骨切り、回転させプレートで計画通りのTPA角度5°に固定しました。)

 

↑術後5日目の様子。5日目にして早くも足を着けて歩けるようになってきました。

とてもおりこうなワンちゃんです。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

※画像・動画は飼主さまのお許しのもと掲載させていただいております。

| tarumioasis2 | 整形外科 | 17:58 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
脛骨の骨折(後肢の骨折)

大阪の動物病院の先生からのご紹介でシェルティちゃんが来院されました。

X線検査を行ったところ後肢の膝から下の骨が完全にポッキリ折れてしまっている様子。

高いところから落ちてしまったとのこと。

 

今回もチタン製のロッキングプレートで固定を行い、

無事に手術も終わり帰っていってくれました。

 

若いワンちゃんなので1〜2か月程度で治ってしまうと思うのですが、

また飛び降りないように気を付ける必要があります。

 

特に小型犬を飼われている飼主さまは、飛び降りたり落としたりされないようにお気を付けください。

 

↑脛骨が骨折しています

 

↑プレートで整復固定しました

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 12:57 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
マムシの咬傷事故

最近、当院では淡路島から来院されている患者さんが多くなっています。

そんな中「マムシ」に咬まれたという淡路島に在住のワンちゃんが来院されました。

咬まれてから比較的すぐに連れてきて頂いたのですが、

来院された時には咬まれた顔がかなり腫れてしまっていました。

 

本州では毒ヘビといいますと、「マムシ、ヤマカガシ」の2種類が重要です。

それ以外のヘビ(アオダイショウ、アカマタなど)などによる咬傷事故も起こることがありますが、

毒ヘビと異なり患部が腫れたり、全身症状の低下などは伴いません。

毒ヘビに咬まれると、

低血圧、出血、腫脹などが引き起こされ、ヘビ毒の影響は数日間続くとされています。

 

診断するには、症状やヘビ咬傷を疑わせる特徴的な咬み跡から疑っていきます。

 

毒ヘビに咬まれると、ショック状態から虚脱状態になるケースもあり、

急性腎不全やDICと呼ばれる危険な状態に陥る可能性があることから、輸液などを行い早期の治療開始が必要です。

 

この子は数日間の入院治療の後、顔の腫れも引いて無事に回復して帰っていってくれたのでほんとうに良かったです。

草むらやアウトドアに行くワンちゃんは要注意です。もちろん飼主さんもお気を付けください!

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| tarumioasis2 | 犬の病気 | 12:35 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
ハムスターの腫瘍(左耳後ろにできたできもの)

先日、岡山から電車に乗ってはるばるハムスターちゃんが来院されました。

お話をお伺いすると、左耳の後ろ側に腫瘤ができているとのこと。

やはり中高齢になるとハムスターには腫瘍が多く発生します。

 

飼主さんとよくご相談させて頂きご相談の結果、

腫瘤を摘出することになりました。

 

↑ガス麻酔で寝てもらいます

 

 

↑ウトウト…

 

↑腫瘤ができています。

 

↑腫瘤を摘出しました。今回も半導体レーザー装置を用いたので1滴も出血せずに摘出できました。

 

この後、無事に目を覚まして岡山のお家に帰っていってくれました。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

垂水オアシス動物病院

 

| tarumioasis2 | ハムスター | 12:36 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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