神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
肛門嚢の炎症・自壊

先日、

肛門嚢に炎症が起こり自壊した猫ちゃんが来院されました。

犬猫には「肛門嚢」というふくろが肛門のすぐ側に存在しており、

これに感染が起きたりすると気にして舐めてしまい、その部位に孔が開いてしまいます。

 

↑来院時の様子(肛門嚢が破れて自壊しています)

 

 

↑周りの毛をバリカンで刈ってみたところ、皮膚が壊死して孔があいています。

 

こうなってしまうと、消毒したり、抗生物質を投与したりしながら2〜3週間ぐらい治るのに時間が掛かってしまいます。

お尻周りを舐めたり気にしている場合は、肛門嚢を絞ってあげたりした方が良いと思います。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 消化器疾患 | 19:35 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
ハムスターの異物摂取

先日、歯ぐきに何かできものが出来ている?という主訴でハムスターちゃんが来院されました。

 

早速お口を開いてみてみると、何かオレンジ色の物体が上顎切歯部分に見えます。

ピンセットで取ろうとしても「やめてくれー!」といって全力で嫌がって取れないため、

ガス麻酔で寝て貰ってから摘出することになりました。

 

↑切歯にオレンジ色の何かがくっついています

 

 

↑オモチャのビーズ?がくっついていたのでした

 

ハムスターちゃんは線維の糸が足に絡まってしまったりすることも多いですのでお気を付けください。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

| tarumioasis2 | ハムスター | 10:05 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
猫のざ瘡

今年も早いものでゴールデンウィークが終わりましたね。

皆さま社会生活復帰はできていますでしょうか?

 

私事ですが、いつの間にかお腹周りについた余分な脂肪を落とすため、

食事制限と運動(ジョギングなど)を今年3月から毎日継続しています。

メタボなワンちゃん、猫ちゃんに「ダイエットした方が良いです!」と

言っている獣医師がメタボだとあまり説得力が無いですものね…。

 

すると…、体重をなんと5kgも減らすことに成功しました!(←注:やっと普通の適正体重になっただけです)

観察力のするどい飼主さまから「先生大丈夫?痩せたみたいだけど体調悪いの?」と

やさしく心配して頂くことがあるのですが、余計な心配をお掛けしてすみません。

身体はどこも悪く無く、メタボ改善のためのダイエットが原因なので大丈夫です。

すぐにリバウンドしないようにがんばります!

 

さて、

そろそろ梅雨から夏にかけて暑くなってくると皮膚病が多発します。

最近よく「下アゴの皮膚が黒い」という主訴で猫ちゃんが来院されます。

これは猫のざ瘡(ザソウ)といい、猫ニキビとも言われており、年齢性別問わず、体質的にできる子にはできてしまいます。

なかなか完全に治すことは難しいのですが、毛を短くカットしたり、シャンプーやお湯で洗ったり、清潔に保つようにケアを心がけて付き合っていってあげる必要があります。

ひどくなった場合は、抗生物質を使った治療も必要になりますので気になる場合は動物病院を受診して下さい。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

| tarumioasis2 | 皮膚疾患 | 19:47 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
前十字靭帯断裂(TPLO)

先週、前十字靭帯断裂が発症したコーギーのワンちゃんが来院され治療を行う機会があったのでこの件について。

 

この子は「右後肢を痛がって挙げている」という主訴で来院されました。

痛みが出てからしばらく様子をみておられたのですが、

完全には跛行が改善されなかったため詳しく精査を行ったところ

X線検査、触診などから右後肢の前十字靭帯部分断裂が強く疑われました。

↑左後肢膝関節(正常肢)のレントゲン画像

 

↑右後肢膝関節のレントゲン画像(関節液が増量しているため左膝関節に比べて関節内が白く見えます)

 

 

一般的に後ろ足を急に挙げる場合、

前十字靭帯が断裂しているケースがとても多いです。(※他の原因の場合ももちろんあります)

 

犬の前十字靭帯は後肢の大腿骨と脛骨とをつなぐ膝関節にある靭帯で、

これが切れると膝関節が不安定でグラグラになってしまい、肢を挙げたり、普通に歩けなくなってしまいます。

 

切れる原因は、ヒトではスポーツ(スキーやラグビーなど)や事故での急性外傷が原因ですが、

犬では詳しい原因は分かっておらず普段の生活の中で突然靭帯が切れてしまうことが多いです(体質や遺伝的要因?)。

 

前十字靭帯断裂には、部分断裂(靭帯のうち一部分が切れているもの)完全断裂(靭帯が完全に切れてしまったもの)があり、

小型犬では完全断裂の割合が多く、中型犬・大型犬では完全断裂と部分断裂の割合が同じぐらいです。

部分断裂を放置すると、完全断裂に進行してしまい、半月板を損傷したり、重度の骨関節炎が引き起こされてしまうため、

部分断裂のうちに診断・治療することが重要だと言われています。

 

今回のワンちゃんは部分断裂が疑われ、

部分断裂⇒完全断裂に移行するのを防ぐことができ、最も術後成績が良いと報告されているTPLOと呼ばれる術式で手術を行うことになりました。

 

他にも関節外安定化術が日本国内では一般的に行なわれておりますが、関節外安定化術では膝関節の安定性を得るために非吸収性の糸を用いて行なわれる為、糸の「断裂」や「ゆるみ」により手術後に臨床症状が再発する症例が存在します。

特に大型犬では手術が上手くいかないケースが多くなります。

 

1993年にアメリカのDr.Slocumらが考案した、犬の前十字靭帯断裂症に対する新しい手術法がTPLOです。以後米国を中心として20年以上の歴史があり、当初は大型犬へ応用されていましたが、現在では小型犬や猫にも広く行われています。
複雑な手術で、特別な器具とトレーニングが必要となりますが、国内で一般的に実施されている関節外安定化術よりも多くの点で優れており、現在、TPLOは最も術後成績の良い治療法とされています。(90%以上に症状の改善が認められる)
TPLOには術後早期の回復が得られること、術後の機能回復がより良好であること、部分断裂の症例に適応可能であること、手術後の骨関節炎の進行がより軽度であること、手術後の半月板損傷の発生率が低いなどのメリットがあります。

 

当院では小型犬から大型犬にまで対応できるように必要な専用器具一式を導入しており、

渡米し米国整形外科専門医の指導によるTPLO手術トレーニングを受けたうえで手術を実施しております。
 

↑レントゲン画像上で各種測定をして、緻密に術前計画を検討します

 

↑術後(脛骨を円形にカットし、TPLO専用プレートで固定しました)

 

 

術後5日目には患肢を着いて歩いて帰っていってくれて良かったです。よくがんばりましたコーギー

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 10:14 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
胆嚢炎

もう四月、新年度ですね。

 

この歳になると学年が変わるとか、職場が変わる訳ではないですので目新しさは有りませんが、

新しく始めた事として、毎日朝と夜に軽く走っています(ちょこっとだけ)。

過年度は英語の勉強を1年間していたのですが、

とりあえずこれも「継続は力なり」ということで一年間続けてみる予定です。

 

さて、

1歳のトイプードルのワンちゃんが様子がおかしいということで来院されました。

2〜3日前から嘔吐がみられ、元気や食欲がないとのこと。

 

ふだんと様子がいつもと明らかに違うため、

X線検査、エコー検査、血液検査などを行い詳しく診察させて頂くと、

血液検査で炎症反応の数値や肝数値が上昇しており、胆嚢周囲に水が溜まり、腹水が溜まっていました。

 

1歳と若齢ではあるものの、このまま放置すると急変する危険性も有りうることから、

「胆嚢炎、胆嚢壁の穿孔」などを疑い試験開腹術を行い、胆嚢切除と肝臓の病理検査などを行いました。

 

↑※閲覧注意:胆嚢と肝臓が腫れています

 

↑※閲覧注意:胆嚢を切除しました

 

こんなにも若く(1歳)に胆嚢疾患が発症したのは運が悪いと思いますが、

早めに対処できたため問題なく回復し退院していってくれました。ほっ

 

やはり、いつもと様子が違う(元気が無い、食欲が無い)時は

何か異常があると思いますので早めの受診が必要だと改めて思わされます。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 消化器疾患 | 17:20 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
尿管結石による尿管閉塞(SUBシステム)

今回は最近増えていると言われている猫ちゃんの「尿管結石」について。

 

当院に通って頂いている4歳の猫ちゃんが、食欲と元気があまりない、という主訴で来院されました。

詳しく調べてみると…、

血液検査で腎数値が非常に高く、腹部エコー検査で腎臓の腎盂と呼ばれる部分に尿が貯まって腫れています(水腎症)。

このような場合、尿管など尿の通路が何らかの原因で閉塞しており、それによって水腎症が発生しているはずです。

 

今回の猫ちゃんの場合は、術前のレントゲン検査では結石は認められなかったのですが、

やはり砂の様に細かい尿管結石(尿を産生する腎臓と膀胱の間にある尿管が尿石で閉塞)ができており、

それによって尿が流れなくなってしまっているため水腎症(尿が腎臓から流れないため、腎臓が拡張)が起こっていました。

 

このまま放置すると、腎臓へのダメージが続いてしまい回復せずに腎不全に陥ってしまうため、尿管に石が詰まってしまったら緊急で治療しないといけません。

 

こうした尿管結石は特に猫ちゃんで近年増えてきていると言われています。

動物病院の血液検査で「慢性腎不全ですね」と診断されて治療されている猫ちゃんの中には、実は尿管結石が原因の子も多くいるのではないかと考えられており、血液検査で腎臓の数値が高い場合、エコー検査やX線検査で尿管結石の有無を念のため確認した方が良いです(尿管結石は血液検査だけでは慢性腎不全と判別できず診断できません)

尿管結石は獣医師にもあまり認識されていない病気のために見過ごされてしまう可能性もあるため、念のため血液検査だけではなくX線検査やエコー検査もした方が良いと思われます。

 

 

尿管結石の治療法は以下の通りいくつか報告されています。


 

1、内科管理・治療

治療内容

利尿薬、マンニトール、α遮断薬など

治療成績

在院予後:(1週間以内):退院前に33%が死亡

短期予後:(1週間〜1ヶ月):87%が腎機能が回復せず

長期予後:(1か月以上):退院したうちの30%で腎数値が改善

 

上記のデータから内科的治療での治療がなかなか難しいことが分かります。

 


 

2、尿管結石を手術で摘出

治療内容

尿管を切開し尿管結石を摘出

治療成績

合併症

尿漏出:6〜15%

術後腹水貯留:34%

 

在院予後:(1週間以内):7%は閉塞の持続、17%は腎機能回復せず、13%は2回目の手術が必要、死亡率21%

短期予後:(1週間〜1ヶ月):17%が腎機能が回復せず死亡率25%

長期予後:(1か月以上):再閉塞:一年以内に40%、死亡率50%

 

1年以内に50%が死亡するなど手術をしたとしてもなかなか治療が難しいということが分かります。尿管は細いため尿が漏れないように縫合するのも手術自体が難しいです。尿管を切開して原因の石を摘出しても、再度新しくできた石が詰まる可能性が發い任后

 


 

3、ステント治療

治療内容

腎臓と膀胱の間の尿管に「ステント」という細いストローのような管を入れておく方法

治療成績

合併症

ガイドワイヤーによる尿管穿孔:17%

尿管切開が必要であった時の尿漏出:6.7%

ステント通過時の尿管断裂:3.8%

 

在院予後:(1週間以内):6%は膵炎、5%は腎機能回復せず、死亡率7.5%

短期予後:(1週間〜1ヶ月):25%が食欲不振、頻尿が10%、ステントの変位が3%

長期予後:(1か月以上):頻尿38%、再閉塞(3.5年以上)19〜26%

 

尿管を切開して尿石を摘出するよりも成績は改善されていますが、再閉塞の問題などがあり、必ずしも予後が良くなく簡単な手術ではありません。

 


 

4、SUBシステム(皮下尿管バイパスシステム)←※今回採用

治療内容

SUBシステムを体内に設置して腎臓と膀胱の間を管で接続する

治療成績

合併症

カテーテルの折れ曲がり:3.5%

設置できず:1%以下

在院予後:(1週間以内):システムの閉塞2%以下、3%は腎機能回復せず、死亡率5.8%

短期予後:(1週間〜1ヶ月):<25%が一時的食欲不振、頻尿2%、漿液腫1%

長期予後:(1か月以上):術後感染15%、再閉塞18%、頻尿<2%

 

完全ではありませんが、従来の方法に比較して合併症の確率は低くなっています。

手術後も3〜6か月おきにSUBシステムの管を洗浄して維持管理する必要があります。

最新のシステムのため(開発されて7、8年程度)、どのくらい問題なく長期間管理ができるのか正確なデータはまだありません。

 


今回の猫ちゃんは、

飼主さんとご相談した結果、SUBシステムを使った治療を行うことになりました。

SUBシステムはアメリカで開発されたシステムで、日本ではまだあまり普及していない尿管閉塞に対する最新の治療法です。
正確に手術を行うためには、技術研修を受け、Cアーム等の透視装置が必要にはなりますが、

SUBの利点としてその他の治療法と比較して処置時間が短く、動物に対する麻酔・手術負担が少ないことや尿管閉塞の再発のリスクが低いことが挙げられます。

SUBシステム

↑このような管を膀胱と腎臓に挿入して設置します

 

尿管閉塞は時間が経つと腎障害が進行してしまうため、できる限り早期の治療が大切です。

 

↑黄色矢印が尿管とその中に尿管結石が認められました

 

↑膀胱と腎臓をSUBシステムで接続して尿が流れるようにします

 

↑術後のレントゲン画像。腎臓からSUBシステムを通して膀胱に尿が流れるようになっています。

 

術前に高かった腎数値も

 

     術前      術後

BUN  125  ⇒         38

Cre          4.6      ⇒         2.0

 

術後3日目には徐々に下がってくれて無事に退院していってくれてほんとうに良かったです。

あとは3〜6か月おきにSUBシステムのメンテナンスを念のため行っていく必要があります。

 

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

| tarumioasis2 | SUBシステム(尿管閉塞) | 16:59 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
狂犬病予防接種

今年も4月1日から犬病予防接種が始まります。

予約無しで狂犬病ワクチンが打てますのでお気軽にご来院ください。

フィラリア予防もあわせてご来院ください。

垂水オアシス動物病院

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | お知らせ | 09:08 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
猫の尿路閉塞

オス猫ちゃんがおしっこが出ないという主訴で来院されました。

尿道に管(一番細い尿道カテーテル)を入れるよう試みてみるものの、
尿道が狭窄しており中々入りません。

以前からも管が入ったのも束の間、翌日にはまた尿が全く出なくなってしまうことを繰り返し、

入退院を繰り返していたそうです。

今回も飼主さんとよくご相談のうえ、

一般的な手術方法ではなく、

包皮粘膜を使った尿道を拡張させる手術(術後の狭窄が無いのが大きなメリット)を行い、
特に問題なくおしっこも出るようになり回復してくれました。

寒くなる時期は飲水量が減り、尿量が減り、尿結石が出来易くなり、
尿道が詰まりやすくなります。

特にオス猫ちゃんの飼主さんはトイレに猫が籠ってないか気を付けてみてあげてください。

垂水オアシス動物病院
獣医師・院長 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

↑尿が出ないため尿道の先を自分で舐めて一部を噛みちぎっていました

 

 

↑術後は8Frの太目の尿道カテーテルを1週間程度留置しておきます

 

 

 

| tarumioasis2 | 泌尿器疾患 | 09:02 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
うさぎの乳腺腫瘍

乳腺にできもの(腫瘍)ができたうさぎさんが来院されたので、今回はうさぎの乳腺腫瘍について。

 

うさぎの乳腺腫瘍はそんなに多発するわけではありませんが時々見かけます。

うさぎの場合は悪性の乳腺癌である比率が高く、転移や摘出手術後の再発にも注意が必要です。

 

今回来院されたうさぎさんは乳腺部に腫瘍ができていたため摘出することになりました。

↑乳腺部に腫瘤が認められます(黄色○内)。麻酔下で寝てもらっています ZZZ…

 

若いうちに避妊手術を受けていない女の子の場合は、

子宮疾患と乳腺腫瘍の発生が良くみられるため、お家では血尿が出ていないか、お腹にシコリがないか、

ときどき気を付けてみてあげて下さい。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | うさぎの病気 | 19:45 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
門脈シャント(門脈体循環シャント:PSS)

先日、門脈体循環シャントという疾患のワンちゃんが来院されたのでこの病気について。

 

門脈体循環シャント(PSS)とは、

門脈系の血管と体循環系の血管が短絡(シャント)した状態をいいます。

簡単にいいますと、

腸から流れてきた栄養分が含まれた血液が本来流れていくべき肝臓に流れ込まないため、いろいろな症状が発生します。

 

症状は、

神経系(ふらつき、旋回、発作)、消化器系(嘔吐、よだれ)、尿石症、発育不良などが認められ、

一歳未満の若齢で症状がでることが多いと言われていますが、高齢になってから症状がでるケースもあります。

 

国内では好発犬種として、

ヨーキー、シュナウザー、マルチーズ、パピヨン、トイプードルなどに多くみられます。

 

PSSの治療では、

外科的にシャント血管(本来あってはいけない血管)を結紮する必要があります。

PSSが外科的に治療されずに放置されると、肝臓の萎縮や脂肪変性、肝臓組織の線維化がおこり、肝不全に陥るため、

できるだけ早期に手術を実施した方が良いと考えられています。

 

今回のワンちゃんは好発犬種のヨークシャテリアで、健診で肝臓がやや小さかったため、

血液検査(アンモニア、総胆汁酸測定)や造影CT検査で精査したところ左胃静脈ー横隔膜静脈シャントと診断しました。

 

↑造影CT検査にてシャント血管の走行を確認します

 

↑シャント血管を見つけ完全結紮しました

 

 

外科的な治療法には、

 

1、糸で完全に結紮する

2、糸で部分的に結紮する

3、セロファンで血管を閉塞させる

4、アメロイドコンストリクターで血管を閉塞させる

などが挙げられますが、

今回は術中の門脈圧や腸などの状態をみた後、糸でシャント血管を完全に結紮することにしました。

 

その後、数日入院下で様子をみた後、

問題なく元気にお家に帰っていってくれました。

 

とくに好発犬種のヨークシャテリアは、

若いうちに一度血液検査(総胆汁酸TBA)の測定を行って生まれつきの異常がないか確認しておかれた方が良いかもしれません。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 犬の病気 | 12:52 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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