神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
気管ステント(気管虚脱グレード4)

気管虚脱のワンちゃんが来院されました。

この「気管虚脱」という病気は日々診察しているとよくみかける病気です。

 

原因は不明で、小型犬(ポメラニアン、ヨークシャテリア、トイプードルなど)の中高齢犬に多く見られ、

遺伝的な体質が関係しているのではないか、言われています。

中高齢のワンちゃんで咳がみられる子はこの気管虚脱に罹患しているかもしれません(中高齢の小型犬は心臓病も多いです)。

 

症状は、

激しく吠えたり、運動や興奮した後に「ガーガー」というのど鳴りが聞こえるようになります。

さらに進行してひどくなると、

呼吸困難になり舌の色がチアノーゼを起こし青紫色になり失神して倒れてしまったりするようになります。

 

今回来院されたポメラニアンのワンちゃんの場合、

まるで「大型犬!?」のような呼吸をしており、息をするのもままならない状態で来院されました。

↑息が苦しそうでかわいそうです汗

(※飼主さんのご了承のもとご紹介しています)

 

↑レントゲン検査をしてみると…、

気管(空気の通り道)が潰れてしまい閉塞しています。これでは息を吸って吐くことが出来ず苦しいはずです。

 

 

とりあえずの治療として、

酸素を吸わせるためICUに入ってもらい、抗炎症薬の投与、抗生剤の投与などを行うと何とか状態が落ち着きました。

 

しかし、このままの状態では一時的に改善したとしてもすぐに症状が再発するのは目に見えています。

 

飼主さんとどうするかよくご相談させて頂いた結果、

気管ステントを設置することで気管を拡張させることになりました。

 

まず、ステントのサイズを測定します。

↑気管の大きさ(直径、長さ)を麻酔下で測定し、ちょうどいいサイズのステントを選択します。

 

↑閉塞していた気管に気管ステント(INFINITI MEDICAL社製)を入れます。ステントが広がり気管が拡張されています。

 

↑ステント設置前に比べて、だいぶ呼吸が楽そうになりました。

 

ステント治療を行うことで、

この子のような苦しさを緩和できなかった症例にでも、症状を楽にさせてあげることができるようになりました。

世の中には便利な道具があるものですね。

 

ただし、気管虚脱は慢性進行性の病気であり、

ステントを入れたとしても完治した訳ではないため(緩和的治療)、内科療法の継続が必要です。

 

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 気管ステント | 19:15 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
ハムスターの腫瘍(体幹部のできもの)

また腫瘍ができたハムスターちゃん来院されました。

この子の場合は、お腹に5つ程の腫瘤ができていました。

 

↑いつも通り、ガス麻酔で寝て貰います

 

 

↑お腹の毛を刈り、イソジンで消毒します。腫瘍が何個も見えています。

今回も出血しにくい半導体レーザーメスを使って摘出しました。

 

↑摘出した腫瘤

 

 

↑問題なく目覚めてくれて良かったです。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | ハムスター | 09:27 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
エキゾチックアニマルの研修

だいぶ肌寒くなってきましたね。

 

毎年冬のシーズン中、

いつもほぼまっ先に必ず風邪を引くので早めにインフルエンザワクチンを打ってもらいに行かないといけないです注射

 

さて、

このところ1ヶ月に1回、関東までエキゾチックアニマルについての研修を受けに行っています。

診察時間の関係で日帰りなので、帰りは夜行寝台列車で木曜日の朝着で帰ってきたりしています。

 

前の水曜日にも「カメレオン」などについて勉強してきました。

エキゾチックペットクリニックの霍野先生に教えて貰っているのですが、いつもとても面白くて毎回楽しみです。

勉強してきたことを患者さんに還元できればと思っています。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 研修セミナー報告 | 19:18 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
ハムスターの腫瘤

ここのところ遠方からハムスターちゃんがよく来院されています。

その中でもよく見かけるのが「腫瘍」ができたハムスターちゃんたちです。

 

ハムスターは小さいだけに細かい作業が要求されますが、

小さくても意外と問題なく麻酔も掛けれますし手術も可能です。

 

今回の子は大阪寄りの地域にお住まいのハムちゃんでした。

↑ガス麻酔を吸って寝てもらいます

 

 

↑下顎部周辺に腫瘤があります(青矢印)。いつも通り半導体レーザーメスを使って出血させずに腫瘤を摘出しました。

 

↑できものから膿が出てきました。今回は腫瘍ではなく膿瘍でしたので袋ごと摘出しました。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | ハムスター | 19:19 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
腹腔鏡を使った避妊手術

当院では腹腔鏡を使った避妊手術を行っておりまして、

痛みが少なく、術後の回復が早いため受けられた飼主さんからの評判は良さそうです。

ご希望の方はお気軽にご相談ください。

 

↑腹腔鏡下避妊手術の術後の傷の様子

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 腹腔鏡 | 19:32 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
ハムスターの腫瘍(体幹部のできもの)

腫瘍ができたハムスターちゃんが来院されました。

飼主さんは京都にお住まいの方で、電車に乗ってはるばる京都からお連れ頂いたそうです。

京都や大阪など何件かの動物病院でご相談されたそうですが、リスクが高すぎるので手術は出来ないと断られたそうで、

「何とか摘出できないものか」と当院までご相談に来られたのでした。

 

この子はほんとに大切にして貰っているんだろうなあ…、と思いますし、

こんな遠くまで連れてきて頂いたことを考えると

無事に終わらせてお家に帰って貰わないと…、といつも責任を感じます。

 

今回は飼主さんとよくご相談の結果、摘出することになりました。

 

↑ガス麻酔を吸って寝て貰います

 

↑ZZZ…。胸辺りに大きなできものが出来ています。

今回も半導体レーザーメスを使ってほぼ1滴も出血させずに摘出が可能でした。

 

↑摘出後。問題なく摘出でき、お家に帰った後も元気に復活してくれたそうです。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

| tarumioasis2 | ハムスター | 19:38 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
橈尺骨骨折(両前肢の骨折)

昨日、またまた前足を骨折したワンちゃんが来院されました。

この子はまだ若いチワワちゃんで、かわいそうな事に両前肢が折れてしまっています。

両前肢が折れると片側の肢で体重が支えられないため、やっかいです。

 

こういった場合の選択肢として(上から順にお勧め順)、

1、プレート固定(ステンレス製 or チタン製)

2、創外固定

3、髄内ピン+外固定(ギプス固定)

4、外固定のみ(ギプス固定)

 

などが挙げられます。

コスト的には上の方が高い(治療成績が良い順)です。

 

プレート固定の中にも種類があり材質にステンレスかチタンがあります。

ステンレスの場合は固い金属のため、ちょうどいいタイミングで再手術を行いスクリュー(ネジ)を抜いてあげて

固定強度を弱めたり、再々手術でプレートを抜去したりして段階的に強度を落とす必要がでてくることが多いです。

(プレートをそのままにしておくとプレート下の骨が脆く細くなってきてしまうことがあります)

↑以前診察させて頂いたこのような状態に陥ってしまった症例

 

それに対してチタン製プレートは柔らかい金属で生体親和性も高いため、

2回目や3回目の再手術が基本的には必要なく、

コスト的に問題が無ければ当院では第一にこのプレートを採用しています。

初期コストはステンレスより高いのですが、

ほとんどの場合再手術が不要(再手術分のコストと患者さんの負担が不要になるので、トータルコストは同じくらい?)、

そして問題なく癒合することからおすすめしています。

 

また、この部位の骨折は治療が非常に難しくなることがあり、

手術したものの癒合不全に陥ってしまうケースも有り得るのがやっかいなところなのです。

 

飼主さんとよくご相談の結果、

コスト面で優れている外固定(ギプス固定)を選択されたため、

両前肢をキャスト包帯(骨折した時に病院で着けてもらうアレです)で固定しました。

 

通常、手術をしないでギプス固定だけでは上手く治らず、癒合不全に陥ってしまう確率が高いといわれています。

外固定のみでは「トイ〜ミニチュア種の8頭中6頭が癒合不全になった」、「82%で癒合不全になった」、という報告があります。

このような危険性がありますので、よほど変位が少ないヒビ程度の骨折以外では基本的にギプス固定を行うのは本来は避けた方よいのかもしれません。

両前肢が何とか治りますように…!

 

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 13:35 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
橈尺骨骨折(前足の骨折)

昨日、明石の先生からのご紹介でポメラニアンちゃんの前肢の骨折を治す手術を行いました。

やはり、チワワ、トイプー、ポメラニアン、その他でイタグレちゃん辺りは簡単に前肢を骨折します。

 

1kgちょっとの超小型犬でしたが、

今回もいつも通り、特殊なプレートとスクリュー(チタン製ロッキングプレートシステム)で固定しました。

 

 

 

ポメちゃん頑張りました!

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 12:31 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
子猫ちゃんの異物誤食事故

ネズミのオモチャについている紐?を飲み込んでしまったということで、

子猫ちゃんが来院されました。

 

まだ小さい遊び盛りの子猫ちゃんです。

 

考えられる選択肢として、

1、内視鏡(胃カメラ)で異物を摘出する

2、吐かせる

3、無治療で様子をみる

 

などが挙げられます。

様子をみて便に出てくれば良いのですが、腸に詰まると最悪の場合、開腹手術が必要になることから、

今回のケースでは飼主さんとご相談の結果、内視鏡で摘出することになりました。

 

 

↑胃の中に何かあります。鉗子で摘出します。

 

 

↑まだ寝ています。

 

↑摘出された異物(ねずみのオモチャの一部)

 

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 誤食事故 | 12:02 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
マダニの感染症(重症熱性血小板減少症候群(SFTS))

​マダニから人にうつるウイルスによる病気(SFTS)が西日本中心に発生しています。

先月になって、少し気になるニュースが報道されていました。

 

「厚生労働省は10日、飼い犬と接触した徳島県の40代男性がマダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を発症していたと発表した。男性と犬はともに回復している。犬からヒトへの感染事例が明らかになるのは初めて。

 厚労省や国立感染症研究所によると、今年6月上旬に男性の飼い犬が体調を崩し、下痢などが続いたため動物病院を受診した。同月中旬には男性が発熱や下痢などをするようになり、医療機関を受診。同月末になって犬がSFTSと診断された。男性は1週間ほどで回復した。

 男性は飼い犬にかまれていないが、体調を崩した犬の看病でウイルスに汚染された唾液などに触れ、感染した可能性があるという。

 SFTSの初期症状はだるさや発熱などで、5日〜6日後ごろから意識障害や出血が起きることもある。重症化しやすく、致死率は約20%とされており、特効薬はない。

 これまで西日本を中心に303人の患者が報告され、死亡例は全て50代以上という。今年7月には西日本に住む50代女性が野良猫にかまれてSFTSを発症し、10日後に死亡したことが判明。猫からヒトへの感染事例はこれが初めてだった。」

【日本経済新聞2017.10.10付より】

 

という記事が載っていました。

今回感染した方は回復されたそうで本当に良かったのですが、

このウイルスに感染してしまい亡くなられる方が増えているそうです。

 

「ノミとかダニなんて見たことないし予防したことが無い。」とおっしゃる飼主さんもおられますが、

御存知ないだけで本当に身近なところにどこにでも潜んでいます。

動物達のためなのはもちろん、飼主さんや下痢をしているワンちゃんを日々診察している動物病院スタッフの為にも

予防をお願いします。

 

原因:

SFTSウイルスに感染することです。ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染すると言われています。また、人から人への感染は認められています。最近まで動物から人への感染については報告されておりませんでしたが、犬から人への感染事例が報告されました。https://www.bayer-pet.jp/vet/support_info/madani-poster-sfts2014.pdf(潜伏期:6日〜2週間)

 

主な症状
発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)。また、頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状が起きることもあります。

 

  • マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を予防するためには,マダニに咬まれないようにすることが重要です。
    マダニの活動が盛んな,春から秋に多くの発生が見られることから,農作業やレジャーなどで,森林や草むら,藪などに入る場合には十分注意しましょう。 
  • 森林や草むら,藪など,マダニが多く生息する場所に入る場合には,肌の露出を少なくする。
  • 長袖・長ズボンを着用する。
  • シャツの裾はズボンの中に,ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる。
  • 足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)を履く 。

動物病院で適切な駆除薬を処方してもらい定期投与を行いましょう。あらかじめ駆除薬を投与しておけば、マダニが付着しても48時間以内に概ね死んでしまいます。(出典:https://n-d-f.com/nomi_madani/sfts/)

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | コラム | 11:56 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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