神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
肘関節脱臼

先日、他院の動物病院の先生から当院をご紹介して頂きまして、

肘関節が脱臼してしまった猫ちゃんが来院されました。

 

以前このブログでもご紹介させて頂いたこともあるのですが、時々猫ちゃんには肘関節の脱臼が起こります。

前の子は3階から落ちたのが原因でしたが、今回来院された猫ちゃんは1.5mくらいの高さから床に落ちてしまい肘関節が脱臼してしまったとのこと。

猫ちゃんでは落下すると犬みたいに前足が折れるのではなくて、肘関節が脱臼してしまうのかもしれません。

 

当院でもレントゲン検査をさせて頂いたところ…

↑肘関節が外れています(側面像)

 

↑肘関節が脱臼しています

 

足の小指をぶつけただけでもとても痛いのに、こんな状態になるとは想像しただけで痛そうです…!

 

経過から非観血的(手術せずに麻酔下で脱臼を整復してギプスで固定するような方法)に脱臼を整復することは不可能と判断し、

スクリューとワイヤーを使って手術を行い整復することになりました。

 

↑脱臼を整復した後、橈骨と上腕骨にスクリューとワッシャーを設置してワイヤーで連結しました。(側面像)

 

↑術後正面像:スクリュー、ワッシャー、ワイヤーを用いて整復しました

 

後は再度落下したりしなければ問題なく回復してくれるはずです。

 

術後翌日には患肢にも負重してくれて、

無事退院していってくれて良かったです。

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻 

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 12:19 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼グレード3

先日、膝蓋骨内方脱臼グレード靴離錺鵑舛磴鵑寮杏手術がありました。

 

いつも通り、

内側支帯の解放、外側関節包の縫縮、脛骨粗面移植、滑車溝の造溝術を行うと膝蓋骨が無事整復できたのですが、

こんどは逆側の外側へ亜脱臼する傾向があったため、内側の関節包を縫縮したりして微調整を行ってやっと納まりました。

 

膝蓋骨脱臼はみんな一見同じような症例に見えるますが、

脱臼を治すためにはそれぞれに個性があり微妙に違うのが難しくて腕の見せ所な感じで毎回やっていて飽きないです。

↑手術前:膝蓋骨が脱臼しています

 

↑整復後:膝蓋骨が整復されています

 

術後数日経つと患肢を着いて歩いてくれました。

頑張ってくれました!

早く走り回れるようになるといいですね。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 10:12 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
レッグペルテス病(大腿骨頭壊死症)

今日は午前中院長不在にしておりまして大変ご迷惑をお掛けしました。

もう3月末、卒業のシーズンですね。

 

当院にお越し頂いている患者さんでも転勤でお引越しされる方もおられます。

お顔を拝見出来なくなるのはとても残念なのですが、遠方からにはなりますが新天地でのご活躍を祈念しております。

 

 さて先日、他院の動物病院の先生からのご紹介で
大腿骨頭壊死症」と診断されたトイプードルのワンちゃんが来院されました。

大腿骨頭壊死症(レッグペルテス病)とは股関節の「骨頭」という関節部分に血液が流れにくくなり、その部位が壊死してきてしまう病気です。
原因は判明しておらず、1歳未満くらいの小型犬のワンちゃん(トイプードル、ヨーキー、ウエスティなど)に発生します。

症状は、後ろ足に痛みがでてくるので足を使いたがらないなどの症状(跛行)が見られます
症状が軽い場合は鎮痛剤の投薬や運動制限などで改善するケースもありますが、多くの場合は成長期に痛みが持続するため、ちょっと触るとキャンとないてしまうような怖がりな子になってしまいます。また、足を使わない期間が長くなると筋肉量が減少してしまい改善しなくなります。

治療は壊死している骨頭部分を摘出してあげると痛みが消えて症状が改善します。

その他にも人工関節を使って股関節を置換する方法もありますので飼主さんとご相談の上どうするか決定しています。

 

↑手術前:向かって左側の後肢(本人の右後肢)の筋肉量が少なくなっています

 

↑骨頭部分を切除しました

今回の子の場合も骨頭部分が破壊され肢をあまり負重せず症状が重度でしたが、

術後のリハビリで改善していくことが期待できます。

垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 20:15 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼

本日は膝蓋骨脱臼の整復手術がありました。

 

当院では膝蓋骨脱臼の治療をよく実施していることもあって、

治療を希望されて来院される患者さんが多く軽症(グレード1)〜重症(グレード4)まで診察や手術を行う機会があります。

 

膝蓋骨脱臼とは、

膝の関節にある膝蓋骨という骨が脱臼してしまう病気です。

参考:簡単な解説⇒ http://www.axa-direct.co.jp/pet-ms/detail/5007/

 

診察時に膝を触診してみると、

実は結構な割合で小型犬の膝蓋骨は脱臼しています。

そして、飼主さんはその事実に全く気づかれていないケースが多いです(症状に気づかない or 症状が無い?)。

 

重症度分類では、

グレード1:膝蓋骨は手で押すと脱臼するが、手を離せば正常位に戻る

グレード2:膝蓋骨は膝を屈曲するか手で押せば脱臼し、膝を伸展するか手で押せば整復する

グレード3:膝蓋骨は常時脱臼したままで、徒手整復可能であるが、手を離せば再び脱臼する

グレード4:膝蓋骨は常時脱臼し、徒手整復されない

というように程度により重症度が分類されます。

 

このうち、一般的にはグレード2以上が治療適応です。

 

この疾患は、

物理的に膝蓋骨が外れて脱臼する病気なので根本的に治そうとすると、内科治療ではなく外科的治療が必要になります。

 

うちの子がもし、

膝蓋骨脱臼と診断された場合、

「手術が必要なのか?どうしたらいい?」かが飼主様の悩まれるポイントでしょう。

 

膝蓋骨脱臼の一般的な手術適応は次のように考えられています。
1)痛みがある場合
2)機能障害がある場合
3)関節炎が進行する場合
4)将来的に上記症状が発生する可能性が高い場合

 

痛みや歩き方がおかしいなど跛行の症状がひどい場合は、整復手術を受けさせてあげるべきですし、

症状が気にならない場合でも、関節炎などの症状が進行してしまうかもしれない時は整復手術をおすすめします。

逆に、症状が全く無く進行する可能性も無ければ経過観察しても良いかもしれません。

 

↑手術前:膝蓋骨が脱臼しています。

 

↑手術後:膝蓋骨が整復されました。

 

↑大腿骨の滑車溝が深くなりました。

 

↑大腿骨の滑車溝が深くなりました。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師・院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 18:29 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼グレード4(パテラ脱臼Grade 検

先日、

グレード4の膝蓋骨脱臼に罹患したチワワちゃんが来院されました。

こちらのチワワちゃんは左後ろ足をほぼ完全に拳上しています。

触診させていただくと、膝蓋骨が完全に脱臼しており、全く整復できません…!

 

膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)とは膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。

この疾患があるワンちゃんは後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、などの症状が見られることがあります。

 

この子の場合、

左後ろ足を曲げるように挙げてしまい、ほとんど肢を使わないとのこと。

 

この疾患は、基本的に成長期に発生するため、

本来は骨が成長期に変形して成長してしまう前に、早期に診断・治療することが重要になります。

 

 

膝蓋骨脱臼のグレード(重症度分類)


グレード1 膝蓋骨は押すと脱臼するが通常は滑車溝に収まっている。

      普段は無症状だが時々症状がでる。

 

グレード2  膝蓋骨は自然に脱臼と整復を繰り返している。

      無症状から重度の跛行まで様々な症状。軽度の骨格変形。

 

グレード3  膝蓋骨は用手で整復できるが通常は脱臼している状態。

      骨格の変形が目立ち歩き方が異常となる。

 

グレード4 膝蓋骨は常に脱臼しており、整復もできない。

      骨格の変形が重度で患肢を全く使用できないケースもある。


 

今回の場合、

ほぼ肢を使うことが出来ない最重症の膝蓋骨脱臼グレード4のため、飼主さまとご相談の結果、整復手術を行うことになりました。

 

グレード4の場合は、グレード3までとは異なり手術自体が難しく、

大腿骨の骨切りまでしないと整復できないケースがあるのですが、

今回は滑車溝造溝、外側関節包の縫縮、脛骨粗面移植、縫工筋・内側広筋・内側関節包の解放、関節外法などの組み合わせで

膝蓋骨を整復することができました。

 

↑術前像:膝蓋骨が脱臼し、大腿骨もレントゲン画像上は変形しているように見えます。

 

↑術後の正面像:膝蓋骨が整復されています

 

 

↑術後の側面像:膝蓋骨が整復されています

 

肢を拳上したりしているのを放置すると、関節や筋肉が萎縮していよいよ肢が使えなくなりますので、

様子を見ずに早めに動物病院へ連れて行ってあげて下さい。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 12:59 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼

先日、膝蓋骨脱臼の整復手術がありました。

膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)は膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。
後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、そのような場合は膝の関節にある膝蓋骨が脱臼している可能性があります。

 

症状のグレードが低かったり、全く症状が気にならなければ、足場を滑らないようにして様子を見ていってあげれば良いと思いますが、後ろ足を時々挙げたり、スキップ様歩行をしたりするような症状がある場合は脱臼を治してあげた方が良いかもしれません。

 

今回のワンちゃんは時々肢を挙げたりする症状があるため、脱臼を治すことになりました。

 

↑大腿骨の滑車溝を深くします

 

↑※手術前:膝蓋骨が脱臼しています(虫眼鏡マークのところ) 

 

 

↑※手術後:膝蓋骨が正常な位置へ戻りました(虫眼鏡マークのところ)

 

その後、1週間程度で患肢を着くようになりお家へ帰っていってくれたので良かったです。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 20:10 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
橈尺骨骨折(前足の骨折)

毎日朝晩冷え込みますね。

風邪を引いた動物病院スタッフは今のところ居ない?のが幸いなのですが、

インフルエンザが大流行していますので皆さま体調にはお気を付け下さい。

 

先日、

自転車のカゴから落下したトイプードルのワンちゃんが来院されました。

更に右前肢が車輪のスポークに巻き込まれてしまい、骨折+前足がプラプラになってしまったそうです。

想像しただけで痛そうですね…。

 

自転車の前カゴにワンちゃんを乗せてサイクリングへ出発〜!などの場面を想像すると、

「とても楽しそうでいいなあ〜、愛犬をカゴに乗せてピクニックへ行ってみたいなあ〜」と思うのですが、

 

しかし、

 

獣医師の視点から見ると、

自転車のカゴ+小型犬=(骨折)事故!」の恐ろしい方程式が

浮かび上がりますので皆さまお気を付けください。

 

 

↑前足があらぬ方向へ曲がって、プラプラになってしまっています。

 

 

↑橈尺骨が折れてしまっていました

 

↑プレートで固定しました

 

骨だけではなく肢の神経や靭帯なども断裂していないか心配していましたが、

術後数日で問題なく患肢を使えるようになりお家へ帰っていってくれたので良かったです。

 

お気を付けください。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 12:29 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
猫の慢性進行性多発性関節炎

皆さまいかがおすごしでしょうか?

最近はだいぶ日が落ちるのが早くなってきましたね。

 

動物病院で毎日何十件と、何年も診察していると、

症状からだいたいこんな病気だなとか見分けられるようになってきます。

しかし…、

動物は人間みたいに言葉をしゃべらず苦痛を訴えないですし、中には診断が難しい病気や、

教科書に載っていないんじゃないかと思われるような病気も少なからずあるので、

獣医師もけっこう大変なのです。

 

さて最近、

「慢性進行性多発性関節炎」の猫ちゃんが来院されたのでこの件について。

 

こちらの猫ちゃん、40℃以上の高熱が1週間以上続いており(猫の平熱は38〜39℃台くらい)ました。

 

数日前からお近くの動物物病院で診察と治療(抗生物質、抗炎症薬の投与)を受けられていたそうなのですが、

体温が一向に下がらず、主治医の先生は原因が全く分からないと仰られていて原因不明とのこと。

 

当院で診察させて頂くと、

確かに体温が高くぐったりしています。

 

来院された当初、ずっと発熱が続いているので何らかの感染症をまず考えたのですが、

 

触診をすると四肢の関節がやや腫れており、感染症ではなく免疫の異常による関節炎が疑われました。

 

リウマチみたいに免疫に異常が生じることで関節炎が起こる病気が犬や猫にもあります。

 

今回のような多発性関節炎(←免疫の異常によっておこる関節炎)は犬では時々見かける病気なのですが、

猫ではかなりレアケースだと思われます。

 

臨床症状としては、

発熱、嗜眠、歩くことを嫌がる、関節の腫脹、疼痛が挙げられます。

 

この子の場合もこれらの症状は全て合致していました。

 

更に診断を確定させるために、基礎疾患が無いか精査を行い、

四肢の関節液を採取してその性状をチェックしたり感染が無いかなどを調べ診断しました。

 

今回の猫ちゃんの場合、

プレドニゾロンやシクロスポリンといった免疫抑制剤に良い反応を示して

熱も下がり調子が良くなったのでホッとしています。

 

やはり触診などの身体検査は重要だと改めて思わされました。

原因不明の発熱、高熱が続いているワンちゃんや猫ちゃんは、

触診などの身体検査をしっかりして免疫介在性関節炎が起きてないか一度は疑った方が良いかもしれません。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 19:07 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
TPLO(前十字靭帯断裂)

先日、前十字靭帯断裂に対してTPLOを実施したワンちゃんが術後の検査に来院されました。

飼主さんからお話をお伺いすると、手術した肢もだいぶ回復して活動的に動き回っているとのことで良かったです。

 

やはり、術後の回復の早さや、術後成績は他の手術法と比較して良好ですので、

活動的なワンちゃんにはTPLOは特にお勧めできると思います。

 

 

↑左後肢の前十字靭帯が切れてしまい跛行しています。

TPLO手術前の様子(手術前のため毛刈りしています)。

 

 

↑TPLO手術の術後2か月目の様子です。

手術をした患肢(左後肢)を使って問題なく歩けるようになっています。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 20:35 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
TPLO(前十字靭帯断裂)

以前記事に書いた後肢の前十字靭帯部分断裂に対してTPLOと呼ばれる手術を行ったワンちゃんが来院されました。

 

あれから術後6週間が経過しており歩様は良好でふつうに歩きまわっているとのこと。

骨切りをした部位の骨癒合まであと1〜2か月くらい掛かると思われるためもう少し安静が必要です。

 

↑術後6週目のX線検査。だいぶ仮骨ができており癒合が進んでいます。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 17:57 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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