神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
上腕骨遠位の骨折(Y字骨折)

先日、前足をドアに挟んでしまってから肢を着かないというワンちゃんが来院されました。

 

この子の場合は体重が2kg程度のトイ犬種であり、

橈尺骨と呼ばれる前足の肘から下の部分がポキッと折れるのがとても多いです。

今回はそれとは違って「肘関節」周囲の骨が幾つかの骨片に割れて折れてしまっていました。

これは上腕骨遠位のY字骨折と呼ばれるタイプの骨折で、骨折の手術の中でも難易度が最も高いと言われています。

 

私も、右手の親指を3ヶ月程前にドアに挟んでしまった時ものすごく痛かったのを覚えていますが、

ドアに挟んで骨折するなんてかわいそうでお気の毒です…。

 

しかし、関節面での骨折は内固定を行いきちんと整復しないと歩けるようにならないため、

飼主さんとご相談の結果、整復手術を行うことになりました。

 

↑【術前】上腕骨遠位の部位がY字に骨折しています(レントゲン正面像)

 

↑【術前】上腕骨遠位の部位がY字に骨折しています(レントゲン側面像)

 

↑【術後】ラグスクリュー、ピンニング、ロッキングプレート、テンションバンドワイヤー法など

  を用いて整復を行いました(レントゲン側面像)

 

↑【術後】プレート等で固定しました。

 

術後は徐々に肢を着くようになり退院していってくれましたが、

骨癒合までに2〜3ヶ月程度かかるため安静が必要です。

 

飛び降りたり、ドアに挟まったりしないようお気を付けください。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 18:22 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
股関節脱臼(骨頭切除術)

先日、明石の動物病院の先生からご紹介頂いたトイプードルの患者さんが来院されました。

一応、肢を着いて歩くのですが左後ろ足の股関節が脱臼しています。

一般的に落下事故や交通事故などで脱臼することが多いと思いますが、今回の子は室内で勝手に脱臼?したみたいです。

 

全身麻酔下で股関節脱臼を整復した後に包帯で肢をしばらく固定しておけば治ることもありますが、

再脱臼してしまうことも多く、今回の子も外固定では治らなかったため整復手術を行うことになりました。

↑左の股関節が脱臼しています(黄色〇部分)

 

治療方法には、

骨頭切除術、トグルピン法、人工関節などがありますが、

今回は骨頭切除術を行うことになりました。

 

↑左足大腿骨の骨頭部分を切除しています。

これによって偽関節が形成されるため、痛み無く歩行できるようになるはずです。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 19:36 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼(グレード掘

先日も膝蓋骨脱臼の整復手術がありました。

小型犬が多くなっているせいか膝蓋骨脱臼のワンちゃんが増えています。

 

膝蓋骨脱臼があったとしても、症状が全く無ければ経過観察していくことが多いですが、

跛行などの症状が見られるようなら治してあげた方がよいかもしれません。

後ろ足を時々ケンケンしたりしていないか散歩中などに見てあげて下さい。

 

↑手術前(膝蓋骨が内側へ脱臼しています)

 

↑手術後(膝蓋骨が滑車溝に整復されました)

 

↑手術前(滑車溝が浅いです)

 

↑手術後(滑車溝が深くなりました)

 

今回もいつも通り、

滑車溝の造溝術、外側関節包の縫縮、脛骨粗面移植術、内側支帯の解放などを行ったところ問題なく整復できました。

術後は1週間程度で歩けるようになってきますが、骨が癒合するのに2〜3ヶ月かかるためまだ安静が必要です。

ワンちゃんが早く良くなりますように〜!

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 19:39 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼

先日、膝蓋骨脱臼の整復手術がありました。

膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)は膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。
後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、そのような場合は膝の関節にある膝蓋骨が脱臼している可能性があります。

症状の程度が軽かったり、全く症状が気にならなければ、足場を滑らないようにして様子を見ていってあげれば良いと思いますが、後ろ足を時々挙げたり、スキップ様歩行をしたりするような症状がある場合は脱臼を治してあげた方が良いかもしれません。

手術が体重が2kgと小柄なトイプードルのワンちゃんでしたが特に問題なく終了しました。

 

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 19:57 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
橈尺骨骨折(前足の骨折)

先日、前足(橈尺骨)を骨折したワンちゃんが来院されました。

橈尺骨骨折はトイ犬種と呼ばれる犬に多く発生するタイプの骨折で、術後に癒合不全が起こり易いことでも知られています。

 

当院ではこの手の手術を得意としておりよく手術していますが、

チタン製の特殊なプレートを使用することと、運が良いためなのか、

今現在まで癒合不全が生じたことは無く全症例で治癒しています。

 

しかし、治すのが難しい骨折には違いないため、折れないようにするのが一番大切です。

小型犬(特にトイ犬種の若いワンちゃん)は落下事故にご注意ください!

↑手術前 

 

↑手術後(2〜3ヶ月程度で治癒していきます)

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 12:18 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
脛骨の骨折(後肢の骨折)

先日、

大阪の動物病院の先生からご紹介いただいて来院された柴犬のワンちゃんの後ろ足の整復手術がありました。

 

このブログでは骨折の話題をよく載せていますが、

実のところ近年、骨折するワンちゃんは少なくなっています。

 

犬猫を放し飼いをしなくなったこともあり交通事故は減っていますし、

都会では骨折は小型犬のものと決まっています。(←独断と偏見)

ということで柴犬という中型犬の骨折は都会では近年珍しいものです。

 

ちなみに、

今回のワンちゃんが骨が折れた原因は後ろ足が側溝に嵌まってしまったことが原因だそう。

ちょっとぶつけただけでも痛いのに骨が折れるとは…かなり痛そうです…。

 

治す方法を色々検討した結果、

想像した以上に骨片がバラバラになって粉砕骨折していたため、

今回は骨折部を直接触らなくて済むメリットがある創外固定と呼ばれる方法で整復固定を行いました。

 

この手術手技は使い易い部位と使い難い部位もあるのですが、

感染がある骨折や粉砕骨折などではとても有用な方法です。

 

術後は徐々に患肢を着き始めてくれているので良かったです。

 

皆さまも溝に嵌まらないようにお気を付けください。

 

↑脛骨、腓骨が骨折しています(側面像)

 

↑脛骨、腓骨が骨折しています(正面像)

 

↑創外固定法にて整復固定しました(側面像)

 

↑創外固定法にて整復固定しました(正面像)

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 12:47 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
TPLO(前十字靭帯断裂)

先日、フレンチブルドッグのワンちゃんのTPLO(前十字靭帯断裂の手術)がありました。

後肢の膝の靭帯(前十字靭帯)が切れると、患肢を痛がって負重し難くなってしまいますのでそれを改善させる為の手術です。

 

TPLOは複雑な手術で、特別な器具とトレーニングが必要となりますが、国内で一般的に実施されている関節外安定化術よりも多くの点で優れており、現在、TPLOは最も術後成績の良い治療法とされています。(90%以上に症状の改善が認められる)

飼主さまとご相談の結果、術後の機能回復が一番良いと報告されているTPLOを行うことになりました。

 

特に問題なく手術も終わり退院していってくれて、肢もだいぶ負重するようになってきてくれたので良かったです。

骨が癒合するまでに2〜3か月は掛かりますのでもう少し安静が必要になります。

 

↑手術前

 

↑手術後(計画通りに骨切りしプレートで固定されています)側面像

 

↑手術後(正面像)

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 18:56 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
大腿骨頭壊死症

 さて、今日は他院の動物病院の先生からのご紹介で
大腿骨頭壊死症」と診断されたワンちゃんが来院され、当院で手術を行いました。

 

大腿骨頭壊死症(レッグペルテス病)とは股関節の「骨頭」という関節部分に血液が流れにくくなり、その部位が壊死してきてしまう病気です。
原因は判明しておらず、1歳未満くらいの小型犬のワンちゃん(トイプードル、ヨーキー、ウエスティなど)に発生します。

 

ヒトでも特発性大腿骨頭壊死症という似たような病気があり、

タレントの坂口憲二さんもこの病気になったと発表されておられたのが記憶に新しいところです。

https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/femur_head_necrosis.html


症状は、後ろ足に痛みがでてくるので足を使いたがらないなどの症状(跛行)が見られます
症状が軽い場合は鎮痛剤の投薬や運動制限などで改善するケースもありますが、多くの場合は成長期に痛みが持続するため、ちょっと触るとキャンとないてしまうような怖がりな子になってしまいます。また、足を使わない期間が長くなると筋肉量が減少してしまい改善しなくなります。

犬の場合は、治療は壊死している骨頭部分を摘出してあげると痛みが消えて症状が改善します。

その他に、人工関節を用いる方法もあります。


今回の子の場合も骨頭部分が破壊され症状が重度でしたが、術後のリハビリで改善していくことが期待できます。

 


垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 11:15 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
肘関節脱臼

先日、他院の動物病院の先生から当院をご紹介して頂きまして、

肘関節が脱臼してしまった猫ちゃんが来院されました。

 

以前このブログでもご紹介させて頂いたこともあるのですが、時々猫ちゃんには肘関節の脱臼が起こります。

前の子は3階から落ちたのが原因でしたが、今回来院された猫ちゃんは1.5mくらいの高さから床に落ちてしまい肘関節が脱臼してしまったとのこと。

猫ちゃんでは落下すると犬みたいに前足が折れるのではなくて、肘関節が脱臼してしまうのかもしれません。

 

当院でもレントゲン検査をさせて頂いたところ…

↑肘関節が外れています(側面像)

 

↑肘関節が脱臼しています

 

足の小指をぶつけただけでもとても痛いのに、こんな状態になるとは想像しただけで痛そうです…!

 

経過から非観血的(手術せずに麻酔下で脱臼を整復してギプスで固定するような方法)に脱臼を整復することは不可能と判断し、

スクリューとワイヤーを使って手術を行い整復することになりました。

 

↑脱臼を整復した後、橈骨と上腕骨にスクリューとワッシャーを設置してワイヤーで連結しました。(側面像)

 

↑術後正面像:スクリュー、ワッシャー、ワイヤーを用いて整復しました

 

後は再度落下したりしなければ問題なく回復してくれるはずです。

 

術後翌日には患肢にも負重してくれて、

無事退院していってくれて良かったです。

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻 

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 12:19 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼グレード3

先日、膝蓋骨内方脱臼グレード靴離錺鵑舛磴鵑寮杏手術がありました。

 

いつも通り、

内側支帯の解放、外側関節包の縫縮、脛骨粗面移植、滑車溝の造溝術を行うと膝蓋骨が無事整復できたのですが、

こんどは逆側の外側へ亜脱臼する傾向があったため、内側の関節包を縫縮したりして微調整を行ってやっと納まりました。

 

膝蓋骨脱臼はみんな一見同じような症例に見えるますが、

脱臼を治すためにはそれぞれに個性があり微妙に違うのが難しくて腕の見せ所な感じで毎回やっていて飽きないです。

↑手術前:膝蓋骨が脱臼しています

 

↑整復後:膝蓋骨が整復されています

 

術後数日経つと患肢を着いて歩いてくれました。

頑張ってくれました!

早く走り回れるようになるといいですね。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 整形外科 | 10:12 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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