神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
猫の心筋症

こんばんは落ち葉

2日前に「呼吸が速くて苦しそうにしている」とのことで受診された6歳の日本猫さん猫いつも仲良くしている同居の犬さんが、「何か様子がおかしいんだけれど…」と飼い主さまにお知らせしてすぐさま病院へいらっしゃった温かいご家族のお話です。

 

来院時は鼻翼を広げてかなり苦しそうな呼吸をしてぐったりしていたのですが、肺に溜まった水を抜くためのお薬を使用すると少し呼吸は楽になったようでした。肺に水が溜まる原因はたくさん考えられますが、この子の場合は心雑音が聴取され心臓のエコー検査で明らかな異常が認められました。

 

これは心臓の4つの部屋をうつした画面で、左房(酸素をたくさん含んだ血液が肺から戻ってくる部屋)がとても大きくなっています。また、心室中隔(左心室と右心室を区切っている真ん中の壁)や左心室壁も通常の猫さんより分厚くなっています。

 

こちらは短軸(上の画面から約90度回転させた断面)です。真ん中にベンツのマークのようにうつる大動脈の直径に対して、左房は

同じくらいの大きさであることが普通なのですが、この子の左房は約3倍にまで大きくなっています。

 

肥大型心筋症に加えて重度のうっ血性心不全があり、それが原因で肺水腫に陥った可能性が高いと思われました。

心臓のお薬に加えて、血栓の予防薬を処方して退院となりました。心臓に爆弾を抱えていても、なかなか症状が現れずに一見元気な子も沢山います。心雑音が聴取されない心臓病もありますので、気になることがある場合は早めの検査をおススメします。

 

垂水オアシス動物病院

勤務獣医師 高瀬

| tarumioasis2 | 循環器疾患 | 19:56 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
犬の心臓病1
とても寒くなり風邪を引きそうですね。皆さまもお身体にはお気を付けください。

ヒトはもちろん、ワンちゃんも咳をすることがあります。
咳はどうして起こるのでしょう・・・
風邪、肺炎、気管支炎、気管虚脱、喘息などに起因している場合もありますが、犬では心臓病による発咳も割と多く認められます。

房室弁には2種類あり、左心室と左心房(赤い色がついている部分)部屋の仕切りである僧房弁の変性によって、上手く蓋が閉じずに左心房へと血液が逆流してしまう病気です。


耳にされたこともある方も多いのではないでしょうか。
そうです、『僧房弁閉鎖不全症(弁膜疾患)』です。

心臓
そうすると、肺にうっ血を起こし肺に水がたまってしまう状態になるのです。また左心房が大きくなってその背側にある気管を刺激することにより、咳が出るという訳です。。。

犬の弁膜疾患に対して、開心術(手術)が受けられるようにもなってきていますが、一般的ではなく多くは内科療法を行います。肺水腫へと進行したり、弁の付け根が突然切れてしまった時には急変し治療の甲斐なく亡くなってしまうこともある病気の一つです。初期の場合は進行をゆっくりにすることができます。身体検査のときに心臓に雑音が混じっていることから発見されるケースもあります。発咳や呼吸困難、運動不耐性などの症状が認められる場合には、早めの受診をおススメします。


垂水オアシス動物病院
獣医師 高瀬



 
| tarumioasis2 | 循環器疾患 | 17:52 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
猫の心筋症、血栓塞栓症
 
↑前肢の爪血管の色はきれいなピンク色です


↑後肢の爪血管の色が紫色になっていました





猫の「肥大型心筋症」は診察をしていると時々見かける疾患です。
肥大型心筋症」は心臓の病気です。
この病気になると、左心室という部位の心筋が分厚くなり、心臓の機能が低下していきます。平均罹患年齢は6歳(8か月〜16歳)で75%が雄に発生します。

症状は様々で、心雑音・不整脈だけが見つかったり、肺水腫や心臓の中で血が澱んだためにできた血栓が肢の血管に詰まり激しい症状が出て診断されることもあります。



上の画像の今回の猫ちゃんの場合、
後ろ足が突然立たなくなり、腰を抜かしたということですでにグッタリした状態で来院されました。
詳しくエコー検査をしてみると…
心臓の筋肉が分厚くなっており(7mm)肥大型心筋症と診断できます。

重度の血栓症になってしまうと回復が難しいため、
様子がおかしい場合は早めに心臓エコー検査を含めた精密検査を行った方がよいでしょう。
また中高齢の猫ちゃんの場合は年に1〜2回は検診をお勧めしています。

垂水オアシス動物病院
獣医師・院長 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)



| tarumioasis2 | 循環器疾患 | 17:47 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全症

今日も夏日で暑いです。
患者さん家族が夏休みの旅行に行かれるのかペットホテルが大盛況です。
残念ながら一緒に旅行に行けずお留守番の動物達の表情が少しさみしそうな感じがするのは気のせいでしょうか。

今回は、
歳をとった小型犬に多い心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)についてお話します。
僧帽弁閉鎖不全症は、心臓のポンプ機能を司る弁が正常に働かず、本来ならば一方通行の血液の流れが、乱れて逆流してしまうことで起こる病気です。
好発犬種は小型犬で、チワワ、マルチーズ、シーズーなどによく見かけます。またキャバリアは若くても発症することが多いので定期的な聴診が必要です。

症状としては、咳をよくしたり、運動したがらない、興奮時に呼吸が苦しいなどの様子がみられます。

上の画像のワンちゃんの場合、
「食欲が無くなり、ゼイゼイ息をして苦しそうだ」
という症状で来院されましたが、酸素吸入でしのぎつつ心臓のお薬(ACE阻害剤、利尿剤、気管支拡張剤、強心剤など)で改善がみられ数日入院の後、元気に無事退院できました。

ワクチン接種やフィラリア予防などの時の身体検査にてこの病気が診断されることが多いです。高齢の小型犬の場合、高い確率でこの病気が見つかるので定期的(半年に一度)な身体検査をお勧めします。




| tarumioasis2 | 循環器疾患 | 17:08 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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