神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
セキセイインコの便検査で分かる事

夏休みもう終わりですね。子どもたちも宿題に追われている頃でしょう。

 

休み期間中にセキセイインコちゃんをペットホテルでお預かりした際に健康診断を兼ねて便検査を行いました。

 

顕微鏡で便を見てみると…、

 

↑セキセイインコの便を顕微鏡を覗いて検査しているときの画像です。

画像の真ん中あたりに何か見えます。

細長い棒状のものは何…?でしょうか?

 

これはマクロラブダスと呼ばれる真菌です。

 

 

マクロラブダス(Macrorhabdus ornithogaster)による感染症でセキセイインコなどに多発します。
以前は細菌だと思われていたためメガバクテリアと呼ばれていましたが最近では真菌だということがわかっています。

鳥の種類により感受性が異なり、
重症になりがちなのは「セキセイインコ、カナリア、キンカチョウ、ルイハインコ」などの種類で、
逆に「文鳥、ボタンインコ、大型オウム」などでは症状が出にくいです。

 

そのうちとくに重篤な症状を示すのは主にセキセイインコです。

まったく症状が出ない子もいますが、急に亡くなったり、徐々に進行して食欲不振が出てきて弱ってきてから検査の結果、

診断される場合などもあります。
病状が進むと下痢、嘔吐、食欲不振、羽を膨らませてじっとしているなどの症状のほか、

菌が胃に感染し胃潰瘍を生じて下血を引き起こします。

マクロラブダスは小鳥の胃内で増殖し糞便中に排泄され、
未感染の小鳥がその糞便を口にしてしまうと簡単に感染します。

海外では27〜64%くらいの感染率とされていますが、
国内ではもっと感染率が高いかもしれない(40〜50%以上のセキセイインコが感染?)といわれています。

 

発見され次第、抗真菌薬の注射と内服薬を投与します。

投薬は、1週間おきの検査で菌が完全に消失するまで続けなければなりませんが、

注射を1週間おきに3回、内服30日間の治療でほとんど除菌できるようになっています。

 

今回ペットホテルでお預かりした鳥さんも、注射と内服薬で便にマクロラブダスが検出されなくなりました。


一見健康そうでも感染していることがありますので、

セキセイインコの飼い主さまには受診や便検査をおすすめします。

垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

| tarumioasis2 | | 10:25 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
マクロラブダス症(メガバクテリア症)
真菌マクロラブダス(Macrorhabdus ornithogaster)による感染症でセキセイインコなどに多発します。
以前は細菌だと思われていたためメガバクテリアと呼ばれていましたが最近では真菌だということがわかっています。

鳥の種類により感受性が異なり、
重症になりがちなのは「セキセイインコ、カナリア、キンカチョウ、ルイハインコ」などの種類で、
逆に「文鳥、ボタンインコ、大型オウム」などでは症状が出にくいです。

鳥の胃に感染する酵母なのでAGY(Avian Gastric Yeast)というふうにも呼ばれています。
感染部位は「胃」周囲であり、生涯無症状の鳥もいますが発症すると食欲不振、嘔吐、軟便、下痢などの消化器症状を起こし
体重が減少してしまいます。
診断は便検査を行い便にマクロラブダスが検出されるかどうか何回か便検査を繰り返し判定します。
近年抗真菌剤を用いた治療ができるようになっているためセキセイインコの飼い主さまには受診や便検査をおすすめします。

垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)


 
| tarumioasis2 | | 19:55 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
カンジダ症
先日岡山まで鳥の勉強会に行ってきました。
当院では、今までからもセキセイインコや文鳥などの鳥さんの診察やペットホテルをしています。
しかし、小さい生き物だけになかなか診断、検査、治療が難しいものなのです。
今回、鳥だけを診察している獣医師の先生からいろいろ教えて頂き知識を深めるためにこういう勉強会に参加できるのはとてもありがたいです。

今回はその内容の復習を兼ねて鳥に発生の見られる「カンジダ症」について書いてみます。
鳥についてのマニアックな話です汗このシリーズは今後も続く予定です。

カンジダとは酵母様真菌とよばれるカビで、酵母型と菌糸型の2つのタイプがあります。すべての鳥の消化管の常在菌であり、免疫が低下した時に特に幼鳥で症状がでます。
特に、オカメインコ、文鳥、ラブバードで症状がでるケースが多いと言われています。
また、カンジダが発生し易くなるため加熱された炭水化物(アワ玉飼育、ごはん、パン、お菓子)などは避けた方が良いようです。

症状は、消化器症状(口内炎、口角炎、そのう炎、胃炎、腸炎)、呼吸器症状(鼻炎、副鼻腔炎、肺炎)、皮膚症状など
いろいろな症状がでることがあります。

検査は、鳥の排泄物、分泌物、病変を採取して顕微鏡で観察したり、そのう検査、便検査を行ってカンジダ菌糸を検出し診断します。
治療は抗真菌剤(アンホテリシンB、フルコナゾール)を投与して治療します。





垂水オアシス動物病院
獣医師・院長 井尻


(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)
| tarumioasis2 | | 09:02 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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