神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
犬のパテラにマッサージは有効?

今回は、

「膝蓋骨脱臼(パテラ)にマッサージが有効なのかどうか」について。

 

参考記事⇒犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)

 

生後まもない頃からパテラがある子犬の場合、

生後3日目以降の早期から後足の屈伸運動を行うと、関節の可動域が広がるといわれています。

 

具体的には、

子犬を仰向けにして、足先を指でつかんで、朝晩に200回の屈伸運動を行うことを続けるとよいとされています。

この屈伸運動によって、成長後のパテラのグレードの度合いが改善する可能性があるため、

飼い主さんもチャレンジしてみられたら良いと思います。

 

 

 

 

さて、

対策なし 対策あり 
発症率 1.14% 0.85%  
パテラの診療費が5万円以上かかった割合 26%

0%   

 

まずは上記の表をご覧ください。

 

※アニコムというペット保険を運営されている会社のHPから引用

 


アニコムでは2016年12月に、アニコムの保険に加入したワンちゃん939頭に対し、「ある対策」の啓発をおこないました。その後、2年間にわたり、保険金請求データを用いてパテラの発生状況を調査したところ、「対策なし」のワンちゃんの発症率が1.14%であったのに対し、「対策あり」では、0.85%と低くなっていることがわかりました。


また、パテラの診療費が5万円以上かかった割合が、「対策あり」の場合はなんと「0%」だったのです。


「ある対策」をしただけで、パテラの発症率および重症化を防げる可能性があることがわかりました。


さて、この対策とはいったい何なのでしょうか?

 

この対策とは、「床を滑りにくくする」ことと「パテラ予防エクササイズ」の2つだそうでして、

 

パテラの原因として、

フローリングなどのツルツルした床の上で踏ん張ったり急激な方向転換をすると、膝に大きな負担がかかるため良くありません。

そこで、滑らない環境を整えてもらうため、滑り止めマットを配布されたそうです。

 

また、

膝関節周辺の形成不全などの先天性の原因への対策に対しては、適度な運動とマッサージを行うと上記図のようにパテラの発症率が低下したそうです。

 

 

ただ、

重症度など犬によっても差がありますし、屈伸運動やマッサージを強い力で行うと逆効果になることも考えられます。

主治医の先生に相談してからチャレンジしてみて下さい。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 17:32 | comments(0) | - | ↑TOP
犬の前十字靭帯の損傷に温存療法は有効か?

先週、膝蓋骨脱臼(パテラグレード4)があり、前十字靭帯も断裂してしまったヨークシャテリアちゃんが来院されました。

 

特に落ちたとか、事故に遭ったとか何もないけれど、突然後足を跛行しているとのこと。

参考記事⇒犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)グレード分類について

 

 

こちらのヨーキーちゃん、実は以前からパテラグレード4の持病があったのですが、

そのまま様子を見ていたところ、年齢が10歳を超えたあたりで前十字靭帯が断裂してしまいました。

参考記事⇒犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)を「手術しない」とどうなる?

 

このままでは前十字靭帯断裂とパテラの痛みが持続して跛行が続く可能性が高いため、

今回は飼い主様とご相談の結果、前十字靭帯断裂とパテラを整復する手術を行いました。

 

↑BIFORE:大腿骨の滑車溝が浅く、軟骨が糜爛を起こしています

 

 

↑AFTER:滑車溝を深くして脱臼し難くします

 

 

↑BIFORE:関節外法という方法と、パテラの手術(造溝術、内側支帯のリリース、外側関節包の縫縮)を組み合わせて整復しました

 

今回はパテラグレード4と最重度の膝蓋骨脱臼でしたので

滑車溝に整復できるかどうか少し懸念していましたが問題なく整復することができました。

 

やはり、

グレード3以上のパテラがある小型犬では、

今回のように高齢になってから前十字靭帯が断裂することが多いので、

若いうちにパテラを治しておいた方が良いかもしれません。

 

 

 

さて、

犬の前十字靭帯が断裂してしまっている場合、

 

手術をしないで様子を見る保存療法(内科的治療)をしても良いかどうか迷うことがあると思います。

別記事⇒TPLOって何?犬の前十字靭帯断裂とは?治療法(TPLOなど)を解説!

 

前十字靭帯断裂の治療法には、

主に内科治療と外科治療があります。

 

 

■内科治療(温存療法)
消炎鎮痛剤の使用、運動制限(2〜3ヶ月程)、サプリメント(アンチノール)の使用、ダイエットなど

体重が10kg以下の犬には内科治療を行うケースもあります。

 

小型犬では内科的治療で症状の改善(跛行の消失)がみられこともあり、一見正常に見えることが多いようです。

そのため、外科治療を望まれない場合や、

高齢犬や心臓病や腎臓病などの持病がある場合は手術を行わずに経過観察していく場合もあります。

 

ただし、内科的な保存療法では、

関節の不安定性は残存したままのため、跛行が持続したり、半月板を損傷したり、

将来的に変性性関節症を発症することもあり

 

10kg以下の小型犬であったとしても、

経過観察をして跛行などの症状が改善しない場合はもちろん、

できれば早期に治療した方が良いかもしれません。

 

また、特に体重が10坩幣紊慮い牢慇甕蠅進行し易いので、外科手術を受けた方が良いと考えられています。

 

↑前十字靭帯が断裂すると、膝関節が不安定になってしまい、将来的に関節炎が進行したり半月板が損傷するリスクが高まります

 

参考記事⇒膝蓋骨脱臼(パテラ)のサプリメントについて

 

■外科治療
手術により膝を安定化させます。

手術を行う事でより正常な膝の機能を取り戻す事が可能で、将来的な関節炎の可能性を減らします。
犬の場合は前十字靭帯が重要な役目を持つため基本的には外科手術による治療が望ましい場合が殆どです。

 

最近ですと、小型犬にもTPLOという手術法が適用されており、

術後成績が良好と報告されています。

 

参考記事⇒TPLOって何?犬の前十字靭帯断裂とは?治療法(TPLOなど)を解説!

 

 

内科治療を行うのか、もしくは外科治療を行うのか(外科治療を行うのであればどの方法を選択?)

詳しくは動物病院の先生に相談してみてください。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 20:26 | comments(0) | - | ↑TOP
犬のパテラにサポーターは有効?

先日、パテラの整復手術がありました。

10歳ぐらいのヨークシャテリアちゃんだったのですが、

症状がこれ以上に悪化する前に治療を希望されたため、

手術を実施することになりました。

 

↑BIFORE:膝蓋骨が大腿骨の滑車溝から脱臼しています

(グレード3のパテラ)

 

パテラのグレード分類については

別記事⇒犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)グレード分類について

 

↑AFTER:膝蓋骨が大腿骨の滑車溝に戻り脱臼が問題なく整復されました。

 

↑BIFORE:大腿骨の滑車溝が浅いため、すぐに脱臼してしまう状態です

 

 

↑AFTER:滑車溝が深くなり、脱臼し難くなりました

 

 

診察をしていると、

犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)にサポーターは効果があるのでしょうか?と時々飼い主さんから質問を頂くことがあります。

 

パテラについては

こちらの記事⇒犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)

 

確かに、

サポーターを着けるだけで犬のパテラを予防することができたり、治療にも有効であれば良いですよね。

調べてみるとどうやらパテラに効果があるとされているサポーターが市販されている(市販されていた?)ようです。

パテラに効果があれば良いのですが、実際のところはどうなのでしょうか?

 

先に結論から言いいますと、

パテラの犬にサポーターをすることで、膝蓋骨を脱臼しなくしたり症状を改善させるというのは、

獣医学的な見地からいうと残念ながら難しいと思います。

 

そもそも犬にサポーターなどを装着するのは、

関節部位だと簡単にズレたり、変な締め付け方をしてしまったり、

犬がサポーターを咬みちぎって取ってしまったりするので、

とても難しいのです。

 

また、指で直接押さえて膝蓋骨を整復してもすぐに脱臼してしまうわけですから、

それをサポーターで行うというのは厳しいものがあります。

 

パテラに対してサポーターを使って治療を行うことは獣医学で推奨されていませんし、

サポーターが有効であるという報告等も今のところ聞いたことがありません。

 

サポーターを着けると膝関節の可動域を制限してしまいますし、

動物にとってストレスになりますのでそのリスクも考える必要がありそうです。

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

  

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 12:56 | comments(0) | - | ↑TOP
犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)を「手術しない」とどうなる?

膝蓋骨脱臼とは、

膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。

 

別記事⇒犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)

 

膝蓋骨脱臼の症状がある犬では、

 

  • 突然キャンとないて後足を痛そうにする
  • 後足を曲げ伸ばしした時に膝からコキコキと変な音が聞こえる
  • 時々後足でスキップ様の歩行をする(ケンケンする)
  • 脱臼している膝蓋骨を自分で戻そうとして後足を伸ばす動作をする


などの症状がみられます。

 

膝蓋骨脱臼のグレードや状態にもよりますが、 参考記事⇒【グレード分類についてはこちらへ

 

グレード1〜2で全く無症状の場合は手術をせずに経過観察することもあります。

無症状のグレード1〜2の小型犬の場合、

床を滑らないようにマットを敷いたり、

太らないように体重を管理したり注意をして、

膝蓋骨脱臼があったとしてもなるべく関節炎や痛みを引き起こしにくいようにする必要があります。

(※グレード1、2であっても手術が必要になるケースもあります。)

 

また、

グレード1〜2でも症状がある場合や、

グレード3以上の場合は、

手術しないで放置すると、

高齢になってから最終的に変形性関節症(関節炎)になる可能性が高いことから、

若いうちに整復手術を受けた方が良い場合が多いです。

 

また、

文献によると膝蓋骨脱臼のある犬の少なくとも15%から20%では、

高齢になると最終的に前十字靭帯が断裂すると報告されています。

 

【前十字靭帯断裂と膝蓋骨脱臼の併発症例の当院治療例 記事,呂海舛

 

【前十字靭帯断裂と膝蓋骨脱臼の併発症例の当院治療例◆記事△呂海舛

 

これは膝蓋骨が脱臼することで膝の生体力学が変化してしまい、

前十字靭帯により多くのストレスと負荷が掛かるためと考えられます。

 

以上のことから、

膝蓋骨脱臼を手術しないで放置すると、

関節炎が進行してしまったり、前十字靭帯が断裂してしまったりするため、

特に、

グレード1、2でも症状のある犬、

またはグレード3以上の場合は若いうちに整復手術を行った方が良いと思います。

 

臨床症状、身体検査、レントゲン検査などの結果をみて、

手術が必要かどうかなどを含めて診察できますので一度ご来院ください。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 19:24 | comments(0) | - | ↑TOP
犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)両足とも手術するべきか?

今回は犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)について。

「両足同時に膝蓋骨脱臼の手術は出来ますか?」という質問を頂くことが時々あります。

 

飼い主さんとしては、

一度に手術を済ませた方が短期間で済みますし、

麻酔も一回だけですし、

犬にとっても楽なんじゃなかろうか、

とお考えになるのだと思います。

 

確かに同時にできるものなら、

同時に両足を治してあげた方がメリットが多くて良さそうですよね。

 

下記の報告によると、

 

Simultaneous Surgical Repair of Bilateral Medial Patellar Luxation: Clinical Outcome and Complications in 21 Dogs and 5 Cats」 WSAVA/FECAVA/BSAVA World Congress 2012 R. DeSousa; M. Farrell; N. Fitzpatrick Fitzpatrick Referrals, Eashing, Godalming, Surrey

 

結論として、

「両側の内側膝蓋骨脱臼は、犬、猫、小型、中型、大型の品種で同側同時に手術が可能で、合併症率と臨床転帰は良好」

とされています。

 

また、

Comparison of short‐term complications between unilateral and single‐session bilateral surgery for medial patellar luxation in small/medium breed dogsJSAP Volume60, Issue1 January 2019Pages 51-57

 

では、片側を手術したグループ(12%)と比較して、両側を手術したグループ(23%)の方が、

合併症の頻度が高かった、と報告されています。

 

ということで、

両足を同時に手術することは技術的にできますし、

術後成績にそれほど大きな差はなさそうなため、両肢を同時に手術することは可能です。

 

両足を同時に手術される先生もいらっしゃると思います。

 

ただ、犬は松葉杖を使えないですし、後肢が同時に両方とも使えなくなる(後肢が立てなくなる)と

しばらく生活が大変そうな気がします。

そのため、当院では片側ずつ時間をあけて膝蓋骨脱臼の手術をお勧めしています。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 10:47 | comments(0) | - | ↑TOP
膝蓋骨脱臼(パテラ)のサプリメントについて

患者さんから

「犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)に効果があるサプリメントはないですか?」と、

質問を頂くことがあるのでご紹介したいと思います。

 

先にお伝えせねばなりませんが、

膝蓋骨脱臼は物理的に膝のお皿の骨が外れてしまう疾患のため、

サプリメントを与えても膝の骨、筋肉、関節が治ることはありません。

残念ながら、

根本的な治療法は外科手術しかありません。

   

サプリメントの使い方としては、

グレードが軽く様子を見たい場合や、

手術後にも関節炎がひどくならないようにしたい場合や、

持病があり手術ができない場合などに良いと思います。

 

※グレード分類については

【犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)グレード分類について】記事をご覧ください

 

各社いろんなメーカーがサプリメントを製造・販売していますが、

当院ではその中でも「アンチノール」をよくお勧めしています。

 

こちらのアンチノールについては、くわしくは公式サイトを見てください。

 

個人的な感想としても、

アンチノールはとても効果が実感できるサプリメントだと思います。

当院でもお渡しすることがよくあり、

飼い主さんも効果を実感されて継続されている方が多いと感じます。

 

一般的にサプリメントはエビデンスが無いことが多いと思われますが、

アンチノールは海外を中心に色々研究がされていて効果が認められているようです。

 

昔、私自身の肩がとても痛くて整形外科通いをしていた時がありまして、

あまりにも良くならないため犬猫用のアンチノールを飲んでみたことがありました。(←人体実験?)

すると、アンチノールを飲んでいる間は痛みが軽減して、

止めるとまた痛くなり、また飲み始めると痛みが減りました。

 

それ以来、

関節炎の犬猫にはアンチノールをお勧めしています。

 

いちど試してみたい方は、

当院スタッフまでお声がけ下さい。

※アンチノールは人間用ではありません

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

  

 

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 13:47 | comments(0) | - | ↑TOP
犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)グレード分類について

 

犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)とは

 

 

犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)は、後肢にある膝蓋骨(いわゆる膝のお皿)が正常な位置からずれてしまっている状態をいいます。

 

※詳しくは「犬の膝蓋骨脱臼」記事へ】

 

ひとことでパテラと言いましても、ほぼ問題の無い軽度のものから、重度なものまで程度は様々です。

今回は、パテラのグレード分類について説明してきます。 

 

 

犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)のグレード分類

 

 

犬のパテラには重症度の分類法があり、

グレード1(軽度)〜グレード4(重度)までに分けられます。

グレード1

 

膝蓋骨は指で押すと脱臼するが、指を離すと元に戻ります。

膝蓋骨は、膝関節を伸ばした状態で膝蓋骨を用手で押すと脱臼しますが、手を離すと自然に滑車溝に戻ります。

脛骨が非常にわずかに回転していることがあります。

グレード2

 

指で押すと容易に脱臼するが指を離しても自然には元に戻らない。

膝蓋骨脱臼が頻繁に発生します。30°程度の内側への脛骨のねじれと、脛骨稜がわずかに内側へずれている場合があります。

グレード2の犬の多くは、無治療でも何年間か良い状態で過ごすことができます。

しかし、滑車溝から膝蓋骨が脱臼することで、膝蓋骨の関節面および関節軟骨の摩耗が進行していくことがあります(軟骨は再生しません)。

グレード3

 

普段から脱臼したままで、指で押すと正常な位置に戻せるが、指を離すとすぐ脱臼してしまう。

脛骨に30°〜50°のねじれと脛骨稜のずれが認められ、ずっと脱臼したままです。

多くの動物は、半屈曲した状態で後肢を使用します。滑車は非常に浅くて平らになっています。

グレード4

 

普段から脱臼したままで、指で押しても正常な位置に戻せない。

脛骨は50〜90°程度ねじれており、膝蓋骨は永久的に脱臼しています。滑車溝は全く存在しないか、凸状のことさえあります。

後肢を屈曲した状態で、しゃがんだような様子で歩きます。

 

 

 

 

最後に

 

 

今回は膝蓋骨脱臼のグレード分類について書いてみました。

 

グレードと症状の重さは必ずしも一致しないため、

「うちの犬は無症状なので軽症だろう」と飼い主さんが思っていると、

実はグレード4だったということも有り得ます。

 

逆に、グレードが1や2でも時々スキップ様の跛行などの症状が認められることもあり

グレード分類で全てを表せる訳ではありません。

 

治療が必要かどうかなど詳しくは

膝蓋骨脱臼の治療を行っている動物病院の先生にご相談してみて下さい。

 

 

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 13:00 | comments(0) | - | ↑TOP
犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)

 

犬の膝蓋骨脱臼とは

犬の膝蓋骨脱臼は、後肢にある膝蓋骨(いわゆる膝のお皿)が正常な位置からずれてしまっている状態をいいます。

 

膝蓋骨脱臼には、内側に外れれる内方脱臼と、外側に外れる外方脱臼がありますが、ほとんどのケースは内方脱臼です。

 

この膝蓋骨脱臼はどんな犬種にも見られますが、内方脱臼は小型犬(トイプードル、チワワ、シーズー、ヨークシャテリア、ポメラニアン等)に多く、外方脱臼は大型犬にまれに見られる傾向があります。

 

膝蓋骨脱臼は内方脱臼が見られることが多く、重度の場合では大腿骨が湾曲してしまい、内反股(ないはんこ:大腿骨が内側に湾曲するする状態)になってしまいます。

 

また、外方脱臼は大型犬にまれに見られ、重度の場合では外反股(がいはんこ:大腿骨が外側に湾曲する)になることがあります。

 

 

 

 

犬の膝蓋骨脱臼の原因

先天的原因【ほとんどの原因】

膝蓋骨脱臼になる犬は、生まれた時から先天性に(遺伝的)膝関節周囲の筋肉や骨に異常が存在していることから、

成長と伴に筋肉と骨の成長がアンバランスになり、膝蓋骨が脱臼してしまうと考えられています。

 

後天的原因【稀な原因】

後天性のものでは、事故などによる外傷などで膝周囲の組織に損傷が生じたり、

膝周囲の骨が骨折して膝蓋骨脱臼が引き起こされることもあります。

 

 

 

 

犬の膝蓋骨脱臼の症状

膝蓋骨脱臼の症状は、その程度により、全くの無症状から歩くことが難しいケースまで様々です。

程度により、後肢を曲げたまま歩く、スキップ様の歩行をする、後肢を伸ばしてケンケンする等の症状が見られます。

 

 

 

 

犬の膝蓋骨脱臼のグレード分類

犬の膝蓋骨脱臼には重症度の分類法があり、

グレード1(軽度)〜グレード4(重度)までに分けられます。

グレード1

指で押すと脱臼するが、指を離すと元に戻る。

グレード2

指で押すと容易に脱臼するが指を離しても自然には元に戻らない。

グレード3

普段から脱臼したままで、指で押すと正常な位置に戻せるが、指を離すとすぐ脱臼してしまう。

グレード4

普段から脱臼したままで、指で押しても正常な位置に戻せない。

 

 

 

 

犬の膝蓋骨脱臼の治療法

症状に合わせて治療方法を選択していきます。

症状が軽度であれば一時的に運動を控えたり、痛み止めを投与するなどの内科治療を行います。

 

膝蓋骨脱臼は、物理的に膝蓋骨がずれてしまう病気であり、

痛み止めやサプリメントなどを飲んだり、

サポーターを着けたりしても、

膝蓋骨が外れなくなる訳ではないため、

症状が継続して見られるようであれば膝蓋骨を正常な位置に戻す手術を行う必要があります。

 

ただしグレードが進行しすぎ、変形が重度の場合には手術に適さないこともあります。

 

 

 

 

膝蓋骨脱臼の手術が必要になる場合とは?

膝蓋骨脱臼はその程度により、最も軽いグレード1〜最も重いグレード4に分類されます。

現在獣医療界では様々な手術法が考案されており、手術の適応の基準も病院によって様々です。

 

当院では以下の場合に膝蓋骨脱臼に対して手術が必要と考えています。

 

・ グレード3以上の場合

 

・ 若齢時におけるグレード2以上で、成長に伴い今後骨の変形が予想される場合

 

・ グレードが1〜2であっても、脚をあげたり痛がったりが高頻度に見られる場合

 

全くの無症状の場合は、手術をせずに経過観察していくこともあります。

 

 

 

犬の膝蓋骨脱臼の手術方法

造溝術、内側支帯の解放、外側関節包の縫縮、人工靭帯による脛骨の牽引(大腿骨と脛骨の位置関係が変わってしまっている場合)、もしくは脛骨粗面転移術といった術式を組み合わせて行います。

 

最重症のグレード4の場合で大腿骨に変形が認められる場合、

大腿骨を骨切りしての変形矯正が必要になることがあります。

 

↑脛骨粗面転移術

 

↑人工靭帯による脛骨の牽引

 

手術前のX線検査画像。膝蓋骨(黄色矢印)が脱臼しています。

手術前のX線検査画像
膝蓋骨(黄色矢印)が脱臼しています。

 

膝蓋骨脱臼整復後のX線検査画像。膝蓋骨(黄色矢印)が正常位に整復されました。

手術後のX線検査画像
膝蓋骨(黄色矢印)が正常位に整復されました。

 

 

犬の膝蓋骨脱臼の予防法

膝に負担をかけないことが重要です。

フローリングなどの硬くて滑りやすい床は膝への負担がかかりやすいので、

じゅうたんやマットなどを敷くといいでしょう。

 

 

 

 

犬の膝蓋骨脱臼についてのQ&A

Q1、犬の膝蓋骨脱臼は手術するべきか、しないべきか?
グレード3で時々外れがち、痛みはたまにあるようです。

 

A1、グレード3で症状があるようであれば手術適応になります。

若いうちに手術を済ませておいた方が良いでしょう。

無治療で様子をみると軟骨が損傷したり、関節炎が悪化したり、

将来的に前十字靭帯も切れてしまう場合があります

 

 

 

Q2、膝蓋骨脱臼の手術後はどのくらいの期間安静が必要ですか?

 

A2、骨が癒合するのに2〜3か月程度掛かります。

そのため、2〜3か月は安静にする必要があります。

 

 

 

Q3、両足同時に膝蓋骨脱臼の手術は出来ますか?

 

A3、技術的には可能ですし、両肢を同時に手術される先生もいらっしゃると思います。

ただ、犬は松葉杖を使えないため後肢が同時に両方とも使えなくなるのはとても不便だと思います。

そのため、当院では片側ずつ時間をあけて膝蓋骨脱臼の手術をお勧めしています。

 

詳しくはこちらへ⇒【犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)両足とも手術するべきか?】

 

 

Q4、手術後に膝蓋骨脱臼が再発する可能性はありますか?

 

Q4、グレード1、2、および3の膝蓋骨脱臼の外科的修復を受けた犬の90%以上は、重大な合併症はなく、

手術で正常または正常に近い機能に戻ると報告されています

 

当院では膝蓋骨脱臼の整復手術を専門的に行っており、他院様から症例を紹介して頂くこともあり、

今までに数多くの手術を経験してきました。

その経験上、グレード1〜3までの膝蓋骨脱臼症例では

ほとんどのケースで正常または正常に近い機能に戻ると考えています。

 

ただ、最重度のグレード4では、標準的な手技では膝蓋骨脱臼の整復が難しく、

脱臼を整復するために大腿骨を切ってプレートで固定(大腿骨の変形矯正)する必要がある場合があったり、

状態によっては機能回復し難いことがあります。

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 19:01 | comments(0) | - | ↑TOP
前十字靭帯断裂と膝蓋骨脱臼の併発症例

先日、後肢を痛がるという主訴で、

前十字靭帯断裂の犬(トイプードル)が来院されました。

 

以前、反対側の後肢も同症状のため前十字靭帯断裂の手術することになった犬が、

今度は逆の足を着かないという主訴で来院されたのでした。

 

「前十字靱帯断裂」という病気は大型犬や小型犬によく見られる疾患です。
前十字靱帯は後ろ足の膝にある靱帯で、これが急激な運動(外力、外傷など)で突然切れると
急に後ろ肢をかばって歩くようになります。

 

大体は触診やX線検査で診断ができ、
ある日突然、犬が三本脚で歩くようになった場合は膝の前十字靱帯が断裂している可能性が非常に高いです。

 

今回のケースは、

前十字靭帯断裂膝蓋骨脱臼グレードも併発している症例でした。

 

若いころからの持病である膝蓋骨脱臼のため膝関節に関節炎が生じており、

また、膝蓋骨脱臼があると前十字靭帯が断裂し易いことから、靭帯が断裂してしまったものと考えられます。

 

↑術前:膝蓋骨が脱臼しています

 

 

↑手術中の様子(※閲覧注意)

大腿骨の滑車溝がものすごく浅いため、溝を深くしていきます。

長年の膝蓋骨脱臼の影響で関節軟骨が摩耗していました。

 

↑手術中の様子(※閲覧注意)

膝蓋骨の関節軟骨が摩耗して痛んでいます。

 

↑手術中の様子(※閲覧注意)

大腿骨の滑車溝をブロック状に切除し元に戻すことで深くしました。

 

その他、

関節包の縫縮、関節外法などを組み合わせて、

前十字靭帯断裂と膝蓋骨脱臼グレード3の治療を実施しました。

 

 

↑術後:膝蓋骨が整復されました

 

 

前十字靭帯断裂の治療法として、

今回実施した関節外法以外にもより術後の成績が良いと報告されている「TPLO」という手術方法もありますので、

当院では飼い主さんとご相談の上どちらかを選択して頂いています。

 

別記事⇒TPLOって何?犬の前十字靭帯断裂とは?治療法(TPLOなど)を解説!

 

2〜3か月で徐々に回復する予定ですので、しばらく安静が必要になります。

早く良くなりますように…。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

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トイプードルの膝蓋骨脱臼(パテラグレード2)

さて、

今回は最近来院された子についてです。

先日、膝蓋骨脱臼のトイプードルちゃんが来院されました。

 

この子もトイプードルによくある膝蓋骨脱臼(グレード供砲任靴董

ときどき患肢を挙げたりしているとのことで飼い主さんとご相談の結果、治療を行うことになりました。

 

 

↑膝蓋骨が内側に脱臼しています

 

膝蓋骨が正常な位置に整復されました

 

↑膝蓋骨が正常な位置に整復されました

 

↑※閲覧注意:(手術の画像です)滑車溝を深くしました

 

術後2日目にはだいぶ患肢に負重するようになり、

お家に無事に帰っていってくれたのでほんとうに良かったです。

 

 

後肢を挙げたり、痛がるなどの症状がある場合は膝蓋骨脱臼の可能性もあるため、

一度受診されることをお勧めします。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 


 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 17:11 | comments(0) | - | ↑TOP
膝蓋骨脱臼(グレード4)

先週、膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼:グレード4)のチワワちゃんの整復手術がありました。

 

特に小型犬が後ろ足をケンケンしている時に多く認められる疾患で、

チワワ、トイプードル、ポメラニアンなどによくみられます。

 

膝蓋骨脱臼には重症度により便宜上グレード分類があります。

 

・グレード

膝蓋骨を手で押すと脱臼しますが、手を離すと正常に戻ります。

 

・グレード

膝蓋骨を手で押すか、あるいは動物が膝関節を屈曲した際に自然に脱臼
します。膝蓋骨は手で整復するか、動物が関節を伸展させるまで、脱臼
した状態です。

 

・グレード

膝蓋骨は常に脱臼した状態ですが、関節を伸ばして手で整復することは
できます。ただし、すぐに再脱臼してしまいます。

 

・グレード

膝蓋骨は常に脱臼した状態で、関節を伸ばしても手で整復することはで
きません。動物は歩行を嫌がり、かがんだ姿勢を取るようになります。
 

「このグレードなら、この手術」というような明確な基準は無いため、

どこの部位に異常があるのかを考えて手術を行う必要があります。

 

昨年末に東京で膝蓋骨脱臼時の大腿骨骨切り術についての講義を受けてきたのですが、

今回は骨の変形はほとんどなく、

大腿骨と脛骨の位置がおかしくなっていたため、

滑車溝の造溝、外側関節包の縫縮、内側支帯の開放、

脛骨粗面移植の代わりに関節外法を組み合わせて実施したところ、問題なく膝蓋骨が整復できました。

 

あと1か月程度は安静が必要になります。

早く良くなってくれますように…。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

TEL:078-707-2525

http://www.tarumioasis.com/

 

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 17:28 | comments(0) | - | ↑TOP
【ペット保険】膝蓋骨脱臼(パテラ)は保険適用?

先日、膝蓋骨内方脱臼グレード兇離錺鵑舛磴鵝淵肇ぅ廖璽疋襦砲寮杏手術がありました。

 

いつも通り、

内側支帯の解放、外側関節包の縫縮、脛骨粗面移植、滑車溝の造溝術を行うと膝蓋骨が無事整復できました。

 

↑手術前(両肢の膝蓋骨が内側に脱臼しています)

 

↑膝蓋骨が正常な位置へ戻りました

 

 

垂水オアシス動物病院では、

膝蓋骨脱臼(パテラ)の整復手術を得意としておりまして、よく治療を行っていることもあって、

 

このパテラについて飼い主さんからよく聞かれる代表的な質問があります。

 

それは

 

パテラに保険は効きますか?」というご質問です。

 

そこで今回のテーマは、

膝蓋骨脱臼(パテラ)に動物のペット保険が適用されるのか?についてまとめてみました。

 

 

 

パテラが保険適用にならないケース

 

 

1、パテラと診断された時点で保険に加入していない場合

 

「パテラがあるので治療が必要」と動物病院で診断されてから、

慌てて保険に加入してもどの保険会社であれ保険適用にはなりません。

 

ヒトの医療保険と同じで、犬が病気であると知りながら加入申込書に「病気なし」と虚偽の記入を
して保険に加入することはしてはいけない
ことになっています。  

 

告知調査がある場合は、偽りの告知をすると、

それが発覚した際に告知違反となり詐欺罪などによって刑事訴訟される可能性があるので、

虚偽の告知はしないようにしましょう。

 

保険に入った後に病気の診断・手術をしたように見せかけて、

保険金をだまし取ったとして、保険金詐欺容疑で逮捕される事例も実際に発生しています。

 

ただし、パテラ持ちの犬でも、「膝関節の傷病」については補償の対象とならない形(免責)で

保険に加入することが可能な場合もあります(パテラ以外は保険適用)。

 

いずれにせよ、ペット保険への加入を考えているのであれば早めに加入しておく方が良いでしょう。

 

 

2、ペット保険がパテラに対応していない場合

 

保険に加入していたとしても、パテラが保険対象外になっている保険会社の場合は保険適用になりません。

 

    

パテラが保険対象のペット保険会社

FPC株式会社

PS保険

楽天ペット保険

アイペット

アクサダイレクト

ペットアンドファミリー

アニコム

au損保

eペット

 

 

パテラが保険対象外のペット保険会社

SBIいきいき少短のペット保険

ペッツベスト(プレミアム特約付加で保険適用)

日本ペット少額短期保険

 

 

※加入されているプランによって違っていたり、

変更の可能性もあるため、詳しくは保険会社にお問い合わせ下さい。

 

 

さいごに

 

小型犬(チワワ、トイプードル、ポメラニアン、ヨークシャテリアなど)では膝蓋骨脱臼が多発していますが、

保険会社によっては膝蓋骨脱臼に保険が適用されない場合があるので加入の際には注意が必要です。

 

ペットショップで購入された場合などに、

膝蓋骨脱臼があった場合に備えてペット保険をお考えの方は、

動物病院で診察を受けるより前に加入されておいた方が良いでしょう。

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 17:47 | comments(0) | - | ↑TOP
小型犬ならどの犬も膝蓋骨脱臼(パテラ)がある?

最近トイプードルの子犬を飼い始めた飼い主さんからこのような質問を頂きました。

  

Q、小型犬ならどんな犬も(膝蓋骨脱臼)パテラになっているものですか?

ペットショップのお店の人が

「最近の小型犬は、ほとんどの子が膝蓋骨脱臼(パテラ)持ちだけど、全然問題ないですよ。と言っていました。

本当でしょうか?

 

 

A、小型犬種では、パテラを持っている犬が多いのは確かにそうだと思われます。

診察しているとグレード1やグレード2程度の犬はとても多く見かけます。

 

「American college of Veterinary Surgeons」のHPには、

米国では7%に膝蓋骨脱臼が認められると記載がありますが、

日本では小型犬が多いためもっと割合が高いのではないかと考えられます。

(小型犬ですと体感的には40%以上?←根拠は無いです)

 

また、

確かにパテラのグレード1やグレード2程度で無症状であれば、

足元にマットを敷くなどして滑らないようにしたり、

体重を増やし過ぎないようにすれば、おそらくは問題なく生涯過ごせることも多いと思います。

 

ただ、跛行などの症状が出てきたり、

グレードが進行したり、痛みが見られるようになってくるようなら治療が必要になるかもしれません。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 20:26 | comments(0) | - | ↑TOP
ヨークシャテリアの膝蓋骨脱臼(パテラグレード掘

先日も膝蓋骨脱臼の整復手術がありました。

小型犬が多くなっているせいか膝蓋骨脱臼のワンちゃんが増えています。

 

膝蓋骨脱臼があったとしても、症状が全く無ければ経過観察していくことが多いですが、

跛行などの症状が見られるようなら治してあげた方がよいかもしれません。

後ろ足を時々ケンケンしたりしていないか散歩中などに見てあげて下さい。

 

↑手術前(膝蓋骨が内側へ脱臼しています)

 

↑手術後(膝蓋骨が滑車溝に整復されました)

 

↑手術前(滑車溝が浅いです)

 

↑手術後(滑車溝が深くなりました)

 

今回もいつも通り、

滑車溝の造溝術、外側関節包の縫縮、脛骨粗面移植術、内側支帯の解放などを行ったところ問題なく整復できました。

術後は1週間程度で歩けるようになってきますが、骨が癒合するのに2〜3ヶ月かかるためまだ安静が必要です。

ワンちゃんが早く良くなりますように〜!

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 19:39 | comments(0) | - | ↑TOP
膝蓋骨脱臼

先日、膝蓋骨脱臼の整復手術がありました。

膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)は膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。
後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、そのような場合は膝の関節にある膝蓋骨が脱臼している可能性があります。

症状の程度が軽かったり、全く症状が気にならなければ、足場を滑らないようにして様子を見ていってあげれば良いと思いますが、後ろ足を時々挙げたり、スキップ様歩行をしたりするような症状がある場合は脱臼を治してあげた方が良いかもしれません。

手術が体重が2kgと小柄なトイプードルのワンちゃんでしたが特に問題なく終了しました。

 

 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 19:57 | comments(0) | - | ↑TOP
トイプードルの膝蓋骨脱臼(パテラ)グレード3

先日、膝蓋骨内方脱臼グレード靴離錺鵑舛磴鵑寮杏手術がありました。

 

いつも通り、

内側支帯の解放、外側関節包の縫縮、脛骨粗面移植、滑車溝の造溝術を行うと膝蓋骨が無事整復できたのですが、

こんどは逆側の外側へ亜脱臼する傾向があったため、内側の関節包を縫縮したりして微調整を行ってやっと納まりました。

 

膝蓋骨脱臼はみんな一見同じような症例に見えるますが、

脱臼を治すためにはそれぞれに個性があり微妙に違うのが難しくて腕の見せ所な感じで毎回やっていて飽きないです。

↑手術前:膝蓋骨が脱臼しています

 

↑整復後:膝蓋骨が整復されています

 

術後数日経つと患肢を着いて歩いてくれました。

頑張ってくれました!

早く走り回れるようになるといいですね。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 10:12 | comments(0) | - | ↑TOP
膝蓋骨脱臼

本日は膝蓋骨脱臼の整復手術がありました。

 

当院では膝蓋骨脱臼の治療をよく実施していることもあって、

治療を希望されて来院される患者さんが多く軽症(グレード1)〜重症(グレード4)まで診察や手術を行う機会があります。

 

膝蓋骨脱臼とは、

膝の関節にある膝蓋骨という骨が脱臼してしまう病気です。

参考:簡単な解説⇒ http://www.axa-direct.co.jp/pet-ms/detail/5007/

 

診察時に膝を触診してみると、

実は結構な割合で小型犬の膝蓋骨は脱臼しています。

そして、飼主さんはその事実に全く気づかれていないケースが多いです(症状に気づかない or 症状が無い?)。

 

重症度分類では、

グレード1:膝蓋骨は手で押すと脱臼するが、手を離せば正常位に戻る

グレード2:膝蓋骨は膝を屈曲するか手で押せば脱臼し、膝を伸展するか手で押せば整復する

グレード3:膝蓋骨は常時脱臼したままで、徒手整復可能であるが、手を離せば再び脱臼する

グレード4:膝蓋骨は常時脱臼し、徒手整復されない

というように程度により重症度が分類されます。

 

このうち、一般的にはグレード2以上が治療適応です。

 

この疾患は、

物理的に膝蓋骨が外れて脱臼する病気なので根本的に治そうとすると、内科治療ではなく外科的治療が必要になります。

 

うちの子がもし、

膝蓋骨脱臼と診断された場合、

「手術が必要なのか?どうしたらいい?」かが飼主様の悩まれるポイントでしょう。

 

膝蓋骨脱臼の一般的な手術適応は次のように考えられています。
1)痛みがある場合
2)機能障害がある場合
3)関節炎が進行する場合
4)将来的に上記症状が発生する可能性が高い場合

 

痛みや歩き方がおかしいなど跛行の症状がひどい場合は、整復手術を受けさせてあげるべきですし、

症状が気にならない場合でも、関節炎などの症状が進行してしまうかもしれない時は整復手術をおすすめします。

逆に、症状が全く無く進行する可能性も無ければ経過観察しても良いかもしれません。

 

↑手術前:膝蓋骨が脱臼しています。

 

↑手術後:膝蓋骨が整復されました。

 

↑大腿骨の滑車溝が深くなりました。

 

↑大腿骨の滑車溝が深くなりました。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師・院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

【骨折、膝蓋骨脱臼、前十字靭帯断裂と診断され当院の受診を検討されている飼い主様へ】

 

当院では手術のご相談やセカンドオピニオン等を受け付けております。
予約制ではありませんが、院長不在になる場合がありますので事前にお電話でお問い合わせ下さい。主治医の先生の紹介がなくても診察は可能です。
電話:078-707-2525 午前9時〜12時 17時〜20時 (水曜・日祝午後休診)

 

 

【整形外科疾患の紹介について(動物病院・獣医師の先生へ)】

 

当院は整形外科に力をいれており、
橈尺骨骨折(橈尺骨骨折の再手術症例 含む)、大腿骨骨折、脛骨骨折、上腕骨骨折、骨盤骨折などの各種骨折や膝蓋骨脱臼などの脱臼、前十字靭帯断裂時のTPLOなど、整形外科疾患の紹介を他動物病院さま(現在までに、神戸市内、明石、淡路、徳島、姫路など)からお引き受けしています。
骨折などの治療が必要な患者様の中で、大阪まで通院が難しい飼い主さまや、神戸市内で手術をご希望の飼い主さまがいらっしゃいましたらお役に立ちたいと考えております。


ご紹介頂く際は、飼い主様に直接お話していただいて来院していただくか、お電話もしくはメールにてお問い合わせ下さい。
なお、他院様から整形外科疾患でご紹介いただいた場合には、治療経過をご報告させていただき、治療終了後は主治医の先生を引き続き受診するように飼い主さまにお伝えさせて頂きます。

 

電話:078-707-2525 午前9時〜12時 17時〜20時 (水曜・日祝午後休診)
メール:tarumioasis☆yahoo.co.jp (※☆=@にして下さい)

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 18:29 | comments(0) | - | ↑TOP
チワワの膝蓋骨脱臼G4(パテラ脱臼Grade 検

先日、

グレード4の膝蓋骨脱臼に罹患したチワワちゃんが来院されました。

こちらのチワワちゃんは左後ろ足をほぼ完全に拳上しています。

触診させていただくと、膝蓋骨が完全に脱臼しており、全く整復できません…!

 

膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)とは膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。

この疾患があるワンちゃんは後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、などの症状が見られることがあります。

 

この子の場合、

左後ろ足を曲げるように挙げてしまい、ほとんど肢を使わないとのこと。

 

この疾患は、基本的に成長期に発生するため、

本来は骨が成長期に変形して成長してしまう前に、早期に診断・治療することが重要になります。

 

 

膝蓋骨脱臼のグレード(重症度分類)


グレード1 膝蓋骨は押すと脱臼するが通常は滑車溝に収まっている。

      普段は無症状だが時々症状がでる。

 

グレード2  膝蓋骨は自然に脱臼と整復を繰り返している。

      無症状から重度の跛行まで様々な症状。軽度の骨格変形。

 

グレード3  膝蓋骨は用手で整復できるが通常は脱臼している状態。

      骨格の変形が目立ち歩き方が異常となる。

 

グレード4 膝蓋骨は常に脱臼しており、整復もできない。

      骨格の変形が重度で患肢を全く使用できないケースもある。


 

今回の場合、

ほぼ肢を使うことが出来ない最重症の膝蓋骨脱臼グレード4のため、飼主さまとご相談の結果、整復手術を行うことになりました。

 

グレード4の場合は、グレード3までとは異なり手術自体が難しく、

大腿骨の骨切りまでしないと整復できないケースがあるのですが、

今回は滑車溝造溝、外側関節包の縫縮、脛骨粗面移植、縫工筋・内側広筋・内側関節包の解放、関節外法などの組み合わせで

膝蓋骨を整復することができました。

 

↑術前像:膝蓋骨が脱臼し、大腿骨もレントゲン画像上は変形しているように見えます。

 

↑術後の正面像:膝蓋骨が整復されています

 

 

↑術後の側面像:膝蓋骨が整復されています

 

肢を拳上したりしているのを放置すると、関節や筋肉が萎縮していよいよ肢が使えなくなりますので、

様子を見ずに早めに動物病院へ連れて行ってあげて下さい。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 12:59 | comments(0) | - | ↑TOP
膝蓋骨脱臼

先日、膝蓋骨脱臼の整復手術がありました。

膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)は膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。
後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、そのような場合は膝の関節にある膝蓋骨が脱臼している可能性があります。

 

症状のグレードが低かったり、全く症状が気にならなければ、足場を滑らないようにして様子を見ていってあげれば良いと思いますが、後ろ足を時々挙げたり、スキップ様歩行をしたりするような症状がある場合は脱臼を治してあげた方が良いかもしれません。

 

今回のワンちゃんは時々肢を挙げたりする症状があるため、脱臼を治すことになりました。

 

↑大腿骨の滑車溝を深くします

 

↑※手術前:膝蓋骨が脱臼しています(虫眼鏡マークのところ) 

 

 

↑※手術後:膝蓋骨が正常な位置へ戻りました(虫眼鏡マークのところ)

 

その後、1週間程度で患肢を着くようになりお家へ帰っていってくれたので良かったです。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 20:10 | comments(0) | - | ↑TOP
ポメラニアンの膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼グレード3)

先日、膝蓋骨脱臼のワンちゃんの手術がありました。

膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)は膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。
後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、そのような場合は膝の関節にある膝蓋骨が脱臼している可能性があります。

今回のワンちゃんはポメラニアンで、

家族のワンちゃんも膝蓋骨脱臼持ちの子でしたので遺伝が関係してそうです。

 

重症度はグレード3の膝蓋骨脱臼。造溝術、関節包縫縮、脛骨粗面移植術などを行いました。

 

先月、グレード4の大腿骨の骨切りを行った子の手術難易度が高く大変でしたが、

グレード3の今回の子はさくっと手術が終わって良かったです。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院)

 

 

 

 

 

 

 

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膝蓋骨脱臼(グレード3、4)

先週も膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)のワンちゃんの手術が続けてありました。

 

膝蓋骨脱臼1頭目はトイプードルのワンちゃんで、

以前に当院にて左後足の膝蓋骨脱臼(グレード3)を整復して問題なく歩けるようになったため、

今回も反対肢の時々痛がる右後足の膝蓋骨脱臼(グレード3)を治療することになったのでした。

↑手術前(左後肢パテラ脱臼は以前に整復済み)

 

↑手術前(浅い大腿骨滑車溝)

 

↑手術後(膝蓋骨が整復されています)

 

手術後(滑車溝が深くなり膝蓋骨が外れ難くなりました)

 

これで問題なく歩けるようになるハズです。

 

 

 

膝蓋骨脱臼2頭目もトイプードルちゃんで、

右後肢の膝蓋骨脱臼(グレード4)を治療しました。

 

この子の場合グレード4の中でもかなり重症のため大腿骨に変形が見られました。

また、膝蓋骨を指でいくら押しても溝にはまる気配が全くないため、

普段行う整復方法(脛骨粗面移植術、滑車溝造溝術、関節包縫縮、内側支帯解放.etc...)に加えて、

大腿骨矯正骨切り術を行うことになりました。

矯正骨切り術を行うには、緻密な術前計画を行い計画通りに手技を実施する必要があり難度の高い手術です。

そのためできれば避けて通りたいところですが、

重度の骨の変形がみられるグレード4の膝蓋骨脱臼を整復するためには

矯正骨切り術(骨短縮)を行うことが必要になるケースがあります。

 

↑手術前(右後肢の膝蓋骨が完全に脱臼しています)

 

↑手術前(滑車溝が全くありませんでした)

 

↑術前に骨切りのシュミレーションを行います

 

↑手術後(LCPロッキングプレートで固定しました)

 

↑手術後(滑車溝が深くなり脱臼し難くなりました)

 

これで骨が癒合すれば問題なく歩けるようになるハズです。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

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膝蓋骨脱臼(グレード3、4)

先週は前十字靭帯断裂のワンちゃんが来院されたり、

膝蓋骨脱臼のワンちゃんの手術があったり、膝の疾患の治療をすることが多い週でした。

 

膝蓋骨脱臼1頭目はポメラニアンのワンちゃんで、

2、3ヶ月前、当院にて左後足の膝蓋骨脱臼(グレード3)を整復して問題なく歩けるようになったため、

今回は反対肢の右後足の膝蓋骨脱臼(グレード3)を治療することになりました。

↑膝蓋骨が内側に脱臼しています

 

↑膝蓋骨が整復できました(造溝術、関節包縫縮、脛骨粗面転移術、内側支帯開放などを組み合わせて実施)

これで問題なく歩けるようになるハズです。

 

 

 

もう一頭もポメラニアンのワンちゃんでした。

この子は更に重度の「膝蓋骨脱臼グレード4(パテラグレード検」でした。

↑膝蓋骨が内側に脱臼しています

 

↑膝蓋骨脱臼(グレード4)を整復しました(造溝術、関節包縫縮、脛骨粗面転移術、内側支帯解放などを組み合わせて実施)

これでこの子も問題なく歩けるようになるハズです。

 

当院では膝蓋骨脱臼の整復後に再脱臼した症例は今までにありませんが、

術後は2〜3か月は骨切した部位や関節包を縫った部位が破綻して再脱臼してしまう可能性があるため安静が必要です。

 

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

 

 

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膝蓋骨脱臼

このところ膝蓋骨脱臼の治療について、

お問い合わせや来院される患者さんが多く手術することも多いので、

この件について。

 

膝蓋骨脱臼とは、

膝の関節にある膝蓋骨という骨が脱臼してしまう病気です。

簡単な解説⇒ http://www.axa-direct.co.jp/pet-ms/detail/5007/

 

診察時に膝を触診してみると、

実は結構な割合で小型犬の膝蓋骨は脱臼しています。

そして、飼主さんはその事実に全く気づかれていないケースが多いです(症状に気づかない or 症状が無い?)。

 

重症度分類では、

グレード1:膝蓋骨は手で押すと脱臼するが、手を離せば正常位に戻る

グレード2:膝蓋骨は膝を屈曲するか手で押せば脱臼し、膝を伸展するか手で押せば整復する

グレード3:膝蓋骨は常時脱臼したままで、徒手整復可能であるが、手を離せば再び脱臼する

グレード4:膝蓋骨は常時脱臼し、徒手整復されない

というように程度により重症度が分類されます。

 

このうち、

グレード2以上が治療適応です。

 

この病気は、

物理的に膝蓋骨が外れて脱臼する病気なので根本的には内科治療ではなく外科的治療が必要です。

 

うちの子がもし、

膝蓋骨脱臼と診断された場合、

「手術が必要なのか?どうしたらいい?」かが飼主様の悩まれるポイントでしょう。

 

膝蓋骨脱臼の一般的な手術適応は次のように考えられています。
1)痛みがある場合
2)機能障害がある場合
3)関節炎が進行する場合
4)将来的に上記症状が発生する可能性が高い場合

 

痛みや歩き方がおかしいなど跛行の症状がひどい場合は、整復手術を早く受けさせてあげるべきですし、

症状が気にならない場合でも、関節炎などの症状が進行してしまうかもしれない時は整復手術をおすすめします。

(逆に言うと、症状が無く進行する可能性も無ければ経過観察も可)

 

↑グレード3の膝蓋骨脱臼を整復しました

↑オレオちゃんがんばりました!

 

※参考のため飼主さまに写真を提供していただきました

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

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膝蓋骨脱臼(グレード3)

先日、後肢を痛がっているチワワちゃんが来院されました。

跛行は血液検査、触診やレントゲン検査の結果などから膝蓋骨脱臼の痛みによるものと考えられました。

 

膝蓋骨脱臼とは、膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。
後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、そのような場合は膝の関節にある膝蓋骨が脱臼している可能性があります。発生の多くは内方脱臼で、その発生の多くはトイプードルやチワワ、ポメラニアン等の小型犬です。大型犬では外方脱臼の発生が時々みられます。

 

今回のケースではグレード3の膝蓋骨脱臼であり、

痛みによる跛行の症状が見られたため飼主さんとご相談の結果、整復手術を行うことになりました。

滑車溝の造溝術、脛骨粗面の転移術、関節包縫縮などを併用して実施しています。

 

 

↑大腿骨の滑車溝がとても浅いです。これでは溝を乗り越えて膝蓋骨が簡単に脱臼してしまいます。

 

 

↑造溝術を行い溝を深くしました

 

当院では分かりやすく、しっかり理解していただけるようインフォームドコンセントを行っています。

この病気で悩んでいる方は、どうぞお気軽にご相談下さい。

 

垂水オアシス動物病院 

院長・獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

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豆柴の膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)

先週、膝蓋骨脱臼の豆柴のワンちゃんが来院、整復手術があったのでこの件について。

 

「膝蓋骨脱臼」とは簡単にいうと膝のお皿の骨(膝蓋骨)が外れてしまう病気です。
この病気は最近とてもよく見られ特に小型犬によく発生します(50%以上ともいわれます)。
小型犬の場合は内側に外れることが多く、程度により最も軽度のグレード気ら最も重度のグレード犬吠類されます。

グレード機膝蓋骨は手で押すと強制的に脱臼可能
グレード供Т峽臈脱臼(自発的)
グレード掘Ч欝彭脱臼(整復可能)
グレード検Ч欝彭脱臼(整復不可能)

グレード機銑兇らいのワンちゃんではびっこも引かず元気に飛び跳ねている子が多いと思います。
リハビリや滑らないように足場を良くして生活するだけでも症状が改善することもあります。
しかし、グレードは薫幣紊両豺腓筺⊆穃雹にグレード彊幣紊悩8綛の変形が予想される場合、グレード機銑兇任盖咾猟砲澆高頻度に見られる場合は手術が必要になります。

今回のワンちゃんは膝蓋骨が内側に脱臼しており(グレード供銑掘忙瑤ぜ腓気鵑箸漢蠱未侶覯漫⊆蟒僂鮃圓Δ海箸砲覆蠅泙靴拭
術式はさまざまな方法が報告されており、当院では造溝術、脛骨粗面転移術、外側関節包の縫縮術、関節外法、内側支帯の解放などの術式を組み合わせて治療を行っています。

後ろ足を痛がる場合は膝蓋骨脱臼の可能性があります(他にも原因になる病気はありますが)。
また、若齢のうちであればひどい脱臼にならず悪化を防ぐことができる場合がありますので、幼犬のうちの身体検査がとても重要になります。
様子がおかしければ早めに動物病院へ受診させてあげて下さい。

 

↑画像右側の肢(左後肢)の膝蓋骨が脱臼しています

 

↑整復後の画像。膝蓋骨が正常な位置に戻りました

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 09:48 | comments(0) | - | ↑TOP
膝蓋骨脱臼

お盆休みいかがお過ごしでしょうか?

垂水オアシス動物病院も明日8/14(日)は夏期臨時休診とさせて頂いております。

8/15日(月)以降は通常通り診察しております。

みなさま交通事故などにお気をつけください。


このところ膝蓋骨脱臼で足を痛がるワンちゃんがよく来院されています。
小型犬の後肢に多い病気で、散歩中に足をケンケンしたりする場合はこの病気かもしれません。

普段から間近で見慣れていると気づかないケースも多々あるとおもいます。

時間が経って関節軟骨が損傷したり関節炎が進行していくと手術したとしても治りにくくなりますし、

なるべく進行を予防するために日頃から足場の良いマットを敷いて頂いたりすることが大切です(フローリングなど滑りやすい床はNGです)。

 

左画像:膝蓋骨整復前 右画像:膝蓋骨整復後

 

 

当院では滑車溝を深くする造溝術、脛骨粗面移植、内側支帯の開放、関節包の縫縮などを組み合わせておこない脱臼を整復します。

奥の深い手術なのですが術後の成績は良いので症状のある場合は治してあげた方が良いと思います。

 

足の具合が気になる方は当院までお気軽にご相談ください。

| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 18:48 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)
今日は知り合いの先生からのご紹介で来院された膝のお皿が脱臼しているワンちゃんの整復手術がありました。
この病気はトイプードル、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬に多い病気です。

全ての膝蓋骨脱臼が手術適応という訳ではないのですが、
グレード(重症度)が高い場合、跛行が見られる場合、今後の進行が予想される場合などは
若いうちに治しておいた方がよいと思います。

なお、フローリングの床を滑らない材質のものに変更したり、マットを敷いたりされて
足が滑りにくくしてあげることも重要です。


↑整復後 

垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)
| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 19:09 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)
先日、お知り合いの方からのご紹介で神戸市北区から足を痛がるワンちゃんが来院されました。
このワンちゃんは右後ろ肢を痛がって歩き方がおかしいとのこと。
触診してみると…、膝の膝蓋骨が完全に脱臼しておりX線検査の結果なども総合してみるとこれが原因と思われました。
程度が重くグレード4に近いグレード3です。
このまま放置するとさらに重篤化していく可能性が非常に高いことから飼主さまとご相談のうえ整復手術を行うことになりました。

今回も縫工筋や内側広筋の離断、滑車溝の造溝術、脛骨粗面移植術、関節包の切除・縫縮などを組み合わせて手術を行いました。
手術も無事に終わり、あとは2〜3か月ていど安静が必要になります。






垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)
| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 18:55 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)
もう六月ですね。
梅雨入りしてから皮膚病の患者さんが毎日のように来院されています。
シャンプーをマメにして皮膚を清潔に保ちましょう。
痒みがあったり、プツプツがあったりするようでしたら悪化する前にご来院ください。

最近膝蓋骨脱臼の手術が続いています。
小型犬の後肢に多い病気で、散歩中に足をケンケンしたりする場合はこの病気かもしれません。

↓滑車溝を深くする造溝術、脛骨粗面移植、関節包の縫縮などをおこない脱臼を整復します。この手術は奥が深いです。



足の具合が気になる方は当院までお気軽にご相談ください。

垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)



 
| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 12:31 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)
膝関節で多いトラブルが膝蓋骨脱臼という疾患です。
膝のお皿の骨(膝蓋骨)が脱臼してしまうと、散歩の途中などでケンケン歩きになってしまったりします。
後足をピーンと伸ばしまい一時的に足を着かない、などの症状はこの脱臼が原因かもしれません。
ここのところ毎日のようにこの疾患持ちの小型犬が来院されます。
先週はその中でも症状がでているワンちゃんの手術を行いました。

関節に負担がかからないように体重制限をして、足場に滑り止めマットを敷いたり悪化しないように管理していくか、
程度や症状が重ければ脱臼しないように整復してあげるのが良いと思われます。


↑手術前:膝蓋骨が脱臼しています


↑手術後:膝蓋骨が整復され外れなくなりました



垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)



 
| tarumioasis2 | 犬の膝蓋骨脱臼(パテラ) | 19:15 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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