神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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パルボウイルス感染症

GW前?くらいに何人かの飼主さまから、

 

「SNSで回ってきたんですが、神戸市北区でパルボウイルスが出たって本当ですか?」

「ツイッターで見たんですが、垂水区内でも発生したって本当ですか?」

と尋ねられることがありました。

 

私自身その情報を知らなかったのと、パルボウイルスの患者さんを診ていないため、

「いやー、聞いたこと無いですね〜」としか答えられなかったですが、

 

後で「神戸市北区 パルボウイルス」で検索すると…、

ソースは不明ですが、このような画像が見つかりました。

恐らくこの情報を見られてお尋ねになられたのかと思われます。

 

ちなみに、

パルボウイルス感染症は感染力が非常に強く、激烈な症状を出す感染症です。

 

●パルボウイルス感染症とは

症状

Parvoviridae科Parvovirus属に属する犬パルボウイルス(CPV)によって起こるウイルス性の感染症です。犬のパルボウイルス感染症としては、1967年に報告された「犬微小ウイルス (Minute Virus of Canines)感染症」と1970年代後半に突如として出現し、爆発的に世界に広がった致死性の「犬パルボウイルス(2型)感染症」の2つが知られています。

両感染症ともパルボウイルスを原因としていますが、ウイルス学的に全く異なるウイルスであることから前者を「犬パルボウイルス1型」、後者を「犬パルボウイルス2型」として区別しています。

現在、臨床上重要なパルボウイルス感染症は、「犬パルボウイルス2型」を原因とする「犬パルボウイルス(2型)感染症」であり、本感染症は、臨床上・病理学的に腸炎型と心筋炎型の2つに大別されます。 腸炎型は、母犬から初乳を介して受け取る免疫抗体の減衰に伴って認められる場合が多く、発熱、元気・食欲の減退、特に下痢、嘔吐、ひどい場合は血便を呈し、脱水や白血球の減少等が見られ、死に至ることもあるとても怖い感染症です。

一方、心筋炎型は最近では報告は少なくなりましたが3〜12週齢の子犬に見られ、特に8週齢以下では急性の経過をたどります。前駆症状として突然の吐き気や不整脈が認められる場合もありますが、急性症例では突然の虚脱や呼吸困難を起こし多くは急死してしまいます。

 

原因ウイルスである犬パルボウイルスは、環境に対して非常に強い耐性を示し、通常の環境中では数ヵ月から場合によっては数年間生存すると言われています。本ウイルスは酸やアルカリ、さらに50℃近い熱に対しても耐性を示し、次亜塩素酸ナトリウムやホルマリンと言った効果の非常に強い消毒薬でなければ死滅させることはできません。

犬パルボウイルス(2型)感染症と診断された場合には、インターキャット(東レ株式会社)の投与による支持療法、もしくは嘔吐や下痢による脱水症状の緩和のための点滴や二次感染予防のための抗生物質投与などの対症療法が中心となります。
尚、他の感染症同様に感染した犬の速やかな隔離と徹底した消毒は言うまでもありません。

(※共立製薬HPより引用)

 

ワクチン未接種の子犬だったり、ワクチンを受けたもののまだ抗体が出来ていない場合などにパルボウイルスに感染するとかなり危険度が高いです。

 

ただ、

便に含まれるウイルスは数か月〜数年間ものあいだ通常の環境中で生存すると言われていますし、

人間の靴に付着して既に世界中どこにでも運ばれてしまっているでしょうし、

ウイルスは眼に見えないだけですでにその辺りや日本全国や全世界に広まっていると思われるため、

突然蔓延したわけではないです。

 

この情報をより正しくするならば、

「日本を含む全世界で犬パルボウイルスはすでに広がっています」が正解でしょう。

 

予防のためのワクチンをきちんと接種している成犬であれば全然大丈夫なのですが、

特にまだワクチンを受けていない子犬 or ワクチンの効果がまだ完全には出ていない時期の子犬

は要注意ですので気を付ける必要があります。 

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

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