神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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猫の口内炎(歯周病、全臼歯抜歯)

猫の口内炎は慢性で難治性のことが多く、なかなか大変な病気です。

ヒトでも口内炎が1個でも口の中にできると、痛くて麻婆豆腐も美味しく食べれなくなってしまいますよね。

猫ちゃんも口内炎になると、よだれ、採食困難、開口時の奇声、口を気にする動作、口を触れるのを嫌がるなどの症状がみられ、

少しずつ痩せてきてしまいます。

そして、ヒトの一般的な口内炎よりもずっと重度ですごく痛そうです。

 

口腔内細菌やウイルスの関与、免疫の異常などが疑われていますが今のところハッキリとした原因は不明です。

 

一般的に治療として、

スケーリング(歯石除去)などの口腔内清掃を行った後に、抗生物質、ステロイド薬の消炎鎮痛薬の投与などを行っていきます。

しかし、内科治療を行うと一時的に症状は改善はするものの完治はせず、数週間〜数か月で再び症状が悪化したり、治療に対する効果が出なくなることが多いです。

 

このような難治性の猫の口内炎に対して、

抜歯を行うと、60%程度(全臼歯抜歯の場合)、90〜95%程度(全顎抜歯の場合)の改善効果が期待できると報告されています。

 

抜歯をすると猫ちゃんには歯が無くなってしまいますが、意外と支障なく生活できます(現代の猫ちゃんはキャットフードを飲み込むように食べていますので大丈夫です)。

 

「激痛の続く口内炎を我慢する」 or「 口内炎を治すために歯を抜歯してしまう」のがよいのか…、

本人に意見を聞けないのが悩ましいところですが、

重度の慢性口内炎の猫ちゃんの場合は抜歯も有効な治療法になります。

 

今回来院された慢性口内炎の猫ちゃんは、

長年の間口内炎に悩まされており飼主さんの希望もあり全臼歯抜歯を行うことになりました。

 

↑口の奥に口内炎が広がっています

 

 

↑奥歯(臼歯)を全て抜歯しました

 

 

↑奥歯(臼歯)を全て抜歯しました

 

術後は痛くて食べなくなってしまわないか心配していたのですが、

術後当日から食餌を採るようになり、翌日にはドライフードも食べてくれたので良かったです。

あとは炎症が引くのを待つばかりです。

猫ちゃんよく頑張りました!

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

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