神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)両足とも手術するべきか?

今回は犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)について。

「両足同時に膝蓋骨脱臼の手術は出来ますか?」という質問を頂くことが時々あります。

 

飼い主さんとしては、

一度に手術を済ませた方が短期間で済みますし、

麻酔も一回だけですし、

犬にとっても楽なんじゃなかろうか、

とお考えになるのだと思います。

 

確かに同時にできるものなら、

同時に両足を治してあげた方がメリットが多くて良さそうですよね。

 

下記の報告によると、

 

Simultaneous Surgical Repair of Bilateral Medial Patellar Luxation: Clinical Outcome and Complications in 21 Dogs and 5 Cats」 WSAVA/FECAVA/BSAVA World Congress 2012 R. DeSousa; M. Farrell; N. Fitzpatrick Fitzpatrick Referrals, Eashing, Godalming, Surrey

 

結論として、

「両側の内側膝蓋骨脱臼は、犬、猫、小型、中型、大型の品種で同側同時に手術が可能で、合併症率と臨床転帰は良好」

とされています。

 

また、

Comparison of short‐term complications between unilateral and single‐session bilateral surgery for medial patellar luxation in small/medium breed dogsJSAP Volume60, Issue1 January 2019Pages 51-57

 

では、片側を手術したグループ(12%)と比較して、両側を手術したグループ(23%)の方が、

合併症の頻度が高かった、と報告されています。

 

ということで、

両足を同時に手術することは技術的にできますし、

術後成績にそれほど大きな差はなさそうなため、両肢を同時に手術することは可能です。

 

両足を同時に手術される先生もいらっしゃると思います。

 

ただ、犬は松葉杖を使えないですし、後肢が同時に両方とも使えなくなる(後肢が立てなくなる)と

しばらく生活が大変そうな気がします。

そのため、当院では片側ずつ時間をあけて膝蓋骨脱臼の手術をお勧めしています。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 膝蓋骨脱臼(パテラ) | 10:47 | comments(0) | - | ↑TOP
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