神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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IBD(炎症性腸疾患)
 1ヶ月以上前からひどい水様下痢が続き、元気・食欲も無く吐いてぐったりして痩せてきている9歳のワンちゃんが来院されました。
飼主さんは「もう少ししたら自然に回復するだろう」と1ヶ月間様子をみておられたそうなのですがまったく改善しなかったそうです。だいぶ栄養状態も悪くなってきていたのでもう少し来院が遅れると危なかったです

こういった慢性の消化器症状を引き起こす原因としては、

・慢性炎症性小腸疾患(炎症性腸疾患、IBD、リンパ管拡張症など)
・腫瘍
・細菌の過剰増殖
・ジアルジア(寄生虫感染)
・異物
・膵炎
・膵外分泌機能不全
・肝胆道系疾患

などが考えられます。

今回の子の場合、原因をつきとめるため各種検査をした後、最終的に病理検査で腸の組織を一部とって調べてみると、
診断は「重度のリンパ球形質細胞性腸炎」というものでした。

これは炎症性腸疾患(IBD)と呼ばれるものと同じ病気で、組織的な炎症(好中球、リンパ球、好酸球、肉芽腫性)と、胃腸症状(嘔吐、下痢、食欲不振、体重減少)を特徴とする胃腸疾患です。

犬のIBDの原因は未だはっきりしていませんが、現在は遺伝的なもの、環境要因、免疫系などが相互作用し、多要因的に起こると考えられています。
治療はアレルゲンの入っていない処方食、抗炎症薬、抗菌剤などを用いて治療していきます。

現在では、だいぶ便も固まり食欲も出てきてホッと一息です。

高齢の子で吐いたり痩せてくる場合、腸にできる腫瘍が原因になっていることも多いので様子がおかしければ早めに動物病院へご相談下さい。

垂水オアシス動物病院
獣医師 井尻

| tarumioasis2 | 消化器疾患 | 18:12 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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