神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)
 昨日は日曜日だったので9:00〜13:00まで間、診察をしてその後夕方から
いつもお世話になっている獣医師の先生と「膝蓋骨脱臼」の整復術を行っていました。

膝蓋骨脱臼とは膝のお皿の骨が外れやすくなる病気です。
比較的軽症のグレード1から重症のグレード4まで程度により症状が違ってきます。

グレード別の症状は以下の通りです。

グレード1
膝蓋骨は正常な位置にあり、足を伸展させて膝蓋骨を指で押すと脱臼するが、放すと自然に整復される。
無症状の場合が多い。

グレード2
膝関節は不安定で、膝蓋骨は脱臼したり元に戻ったりしている。
指で膝蓋骨を押すと整復できる。日常生活に支障はないが、この状態で年数を重ねていくと骨の変形が進み、膝蓋骨を支える靱帯が伸びてグレード3に移行してしまう。

グレード3
膝蓋骨は常に脱臼状態にあり、指で押せば整復できるが放すとすぐに脱臼してしまう。
多くは、膝関節を屈曲させたまま歩行するので跛行がみられる。
大腿骨や脛骨の変形も明らかになってくる。

グレード4
膝蓋骨は常に脱臼し、指で整復できない。
大腿骨や脛骨の変形もさらに重度になり患肢が伸展できなくなる。



症状のグレードが高い子を放置した場合、重度な関節炎が生じたり、前十字靭帯が断裂してしまうことがあります。(※膝蓋骨脱臼の子のうち15〜20%の子に前十字靭帯断裂が起こる)
前十字靭帯が断裂すると、肢を使わなくなり、関節炎などが進行するため前十字靭帯の整復手術も必要になってしまいます。

症状が軽い子(グレード1など)の場合、ダイエットに取り組んだり、足の裏の毛をまめにカットしてあげたり、床を滑りにくくしてあげたりすることで膝への負担をある程度軽減できることもあります。
しかし、最初はグレード1、2であっても徐々にグレード3、4に移行していくことがあります。

症状が重度な子犬の場合、痛みがあったり跛行するなど症状がある子の場合は、関節炎が重症化して手遅れになる前に出来るだけ早期に骨を矯正することが重要です。

成長期の子は動物病院で定期的に身体検査を受けましょう。
膝蓋骨脱臼でお困りの方はお気軽に一度当院へご相談下さい。



↑術後

垂水オアシス動物病院
院長 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)
| tarumioasis2 | 整形外科 | 09:38 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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