神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
<< 半導体レーザーによる最新治療 | main | 膿皮症 >>
雄猫の尿閉

もう11月ですね。
寒くなってきたので私もそろそろインフルエンザのワクチンを打ちにいかなければ…

今回はこれからの時期に動物病院へ来院されることが増える病気「尿閉」について。

雄猫ちゃんで尿が全く出ない場合(尿閉)は要注意で命の危険があります。
雄猫の場合は尿道の出口が非常に狭く、尿石が詰まってしまいおしっこが出なくなるケースがあるのです。

先月末に来院された雄猫ちゃんは、約2日前からトイレに籠っていて尿が出ない状態で来院されました。
血液検査で腎臓の値であるBUNが130以上(正常だと20以下ぐらい)、
            Creが17以上(正常だと2以下ぐらい)、
という驚きの数値です。いつ容態が急変してもおかしくありません。

そこで膀胱の尿を細い針を使って抜いて、おしっこが出るように尿道に管(カテーテル)を何とか入れることができました。

今回が初めての尿閉ではなく今後も尿閉が繰り返されると命にかかわるため飼主さんとご相談の上、尿道を広げる手術を実施しました。

3日ほど点滴をして腎臓の値を改善させてから手術を行います。
手術の方法にも様々な方法がありますが今回は包皮粘膜を筒状に利用した方法で行いました。
この方法では粘膜を皮膚に直接縫い付ける方法と違い、尿焼けや術後に尿道周りの毛を定期的にカットする必要がない、術後管理が楽なとても理にかなった良い術式です。

しかしこの術式は外科の専門書にも載っていないため恐らく一般的にあまり知られておらず、
もっと普及しても良いのにと思います。
この子は生死の境を彷徨いましたが無事に退院していったのでほんとうに良かったです。

近年、とても良い処方食が出てきており尿閉になる猫ちゃんはかなり減ってきました。
秋から冬にかけて飲水量が減り、尿石症になりおしっこが出なくなるケースが多発しますので気を付けて下さい。



↑手術後(抜糸直後)です。


垂水オアシス動物病院
獣医師・院長 井尻

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)







| tarumioasis2 | 泌尿器疾患 | 19:04 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.tarumioasis.com/trackback/393
トラックバック
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2018 >>
ページのトップへ