神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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胆嚢疾患(胆嚢炎・胆石)

12月の年末最後にミニチュアシュナウザーちゃんが来院されました。

なぜか休みに入る直前に決まって重症患者さんが来院されるのはおそらくどの動物病院でもよくある話です。汗

 

そのシュナちゃん、

何日か前から嘔吐が続いており、

診察台の上でぐったりしていてかなりしんどそうです。

 

お近くの動物病院さんで異物誤食事故を疑われ、

バリウム検査までされたそうなのですが異物は見つからず原因不明で経過観察中とのこと。

飼主さんは年末年始このまま年越しをして大丈夫なのか…?と心配になられて当院へ来院されたとのことでした。

 

当院でも原因を調べるために、

X線検査、エコー検査、血液検査などをおこなったところ、

胆嚢や肝臓付近に遊離ガス(←消化管穿孔の時などに発生。胆嚢破裂が原因?)が認められ、

腹水(←血様の腹水。胆嚢破裂が原因?)がエコー検査で確認されたため、

「胆嚢破裂」の疑いが濃厚でした。

主治医の先生が診察・検査された時点で問題が見つからなくても、急に悪化することも有り得ると思います。

こういった胆嚢破裂からの胆汁性腹膜炎を起こしているケースではたとえ手術したとしても、

68%という高率な死亡率が報告(Aguirre Center 2007)されています。

 

 

しかし、

このまま経過観察をしていっても回復する見込みがまず無いため飼主さんとご相談のうえ試験開腹手術を行うことなりました。

血液凝固系の数値(←これがおかしいと手術中・後に血が止まらない恐ろしい事態に…)に異常値が出ていたため、

輸血を行ってから胆嚢摘出手術を行いました。

 

↑摘出した胆嚢の中にあった胆石

 

やはり胆嚢がボロボロで、周りの肝臓も一部壊死しているような状態でしたがなんとか問題なく摘出できました。

その後、正月は病院で過ごしてもらうことになってしまいましたが無事に退院していってくれたのでほんとに良かったです。

 

腹部エコー検査を含む定期的な健康診断(半年〜年一回)を受けておけば事前にこういう事態を回避できるかもしれないため、

やはり年に一度の健診はお勧めです。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

 

 

 

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