神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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橈尺骨骨折(前足の骨折・癒合不全症例について解説)

キャットタワーから落ちてしまい、それから片側の前足を完全にあげてしまったという猫ちゃん、

ではなくワンちゃん!が来院されました。

お話をお伺いすると、結構高めのキャットタワーから落下してしまったとのこと。

犬もキャットタワーに登るものなのですね。

 

同居の猫ちゃんのマネをしたのかな…。

キャットタワーから落ちて骨折したワンちゃんをみたのははじめてです。

 

レントゲン検査を行うと、残念なことにやはり前肢の骨が2本とも折れてしまっていました。とても痛そうですね…。

↑橈骨+尺骨が骨折していました

 

前足の骨折はギプス固定での治療が難しく変形癒合や癒合不全の原因になることがあるため、

飼主さんとご相談の結果、術後成績の良いチタン製ロッキングプレートを使って整復・固定を行うことになりました。

↑プレート法で整復固定を行いました。

Open、but don`t touch.の原則に則り、骨癒合に有益な成分を温存するために骨折端を一切触らずにプレートを設置しました。

手術後、翌日に患肢を使って歩き出して、問題なく退院してくれたので良かったです。

 

さて、ヤフー知恵袋を見ていると、

犬の骨折についての深刻な質問があったのでご紹介します。

 

犬が骨折をしてしまいました。アドバイスをお願いいたします。

去年の12月に犬が骨折をしてしまい手術をしてプレートをいれました。先生にプレートはいつとるのですか?と聞いたら「様子を見てとります。」といわれ今月3月にまた逆の前アシを折ってしまいました。同じ先生に診てもらおうと病院に行ったのですが計画停電の事もありすぐには手術できないですが、その日は入院させて下さいと言われ犬を預けて行きました。すぐに手術できないのであれば入院費がかかるからと次の日に犬を迎えに行きました。すぐに手術をしてくれる病院を探して下さいと病院に言われ・・・・

すぐに病院を調べ、何件も犬を連れて回りました。どこの病院も手術を断られ・・・・最後に行った病院に何件も回ってみんなに断られてしまいましたと・・・先生は「正直この手術はみんな断ると思いますよ。」と・・・・
レントゲンをみて前回折れてしまったほうのあしの骨が溶けてしまいスカスカの骨になっていたのです・・・・

 

以下略

出典:ヤフー知恵袋より

 

 

 

去年12月に骨折してプレート法で手術を行ったけれど、

今年3月にレントゲン検査をすると手術した足の骨が溶けていたという事になってしまったようです。

恐らくトイプードルなどの超小型犬種だったのではと思います。

 

 

このようなことは超小型犬が増えている現在では珍しくないです。

別記事⇒犬橈尺骨の癒合不全(トイプードルの前足骨折)

 

 

プレート法で手術時は骨を上手く固定できていたとしても、

しばらくしたらプレート下の骨が溶解してしまうような事態が起こり得るため、

この子の場合でも、手術後も1〜3週間おき程度に定期的にレントゲン検査を行っていった方が良かったかもしれません。

もし骨が癒合せずレントゲン検査上に癒合不全の兆候があれば、

早めにスクリューを抜いたり、再手術を行ったり、固定強度を調節したりしていきます。

 

超小型犬の前足の骨折はこういう事態に陥りやすいですし、

使うプレートが合わなかったり、

術後管理が不十分だとまずいことになり易い難しいタイプの骨折ですので気を付ける必要があります。

 

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

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