神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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凝固異常

先日、皮下に出血して、しこり状になったワンちゃんが来院されました。

皮膚に大きなコブ状の血腫ができています。

 

普通はこけたりしてケガをすると、血が出ますよね。

そして、通常は身体に止血機能が備わっていますので、深い傷でなければ押さえておけば自然に血は止まります。

しかし、かなりまれではありますが血が止まりにくい、もしくは止まらない動物がいて、

気づかずに手術をしたりケガをしたりすると「血が全然止まらない」状態に陥ってしまう可能性があります。

 

獣医師としては手術をした後に「血が止まらない」場面を想像すると恐ろしくてゾッとしてしまいます。

そういう恐ろしい事態になるのはなるべく避けたいこともあり、

最悪の事態を想定して血液凝固能を院内ですぐに調べられる機器を導入しています。

 

止血異常は大きく2つに区分され、

一次止血異常血小板や血管系の疾患)と

二次止血異常凝固因子欠損:肝疾患、胆汁うっ滞、ビタミンK拮抗剤誤食、自己免疫疾患、DICなどが原因)に分類されます。

 

一次止血異常の症状は浅部の出血症状で、

「点状出血がよくある、血腫はまれ、皮膚および粘膜出血(血便、鼻血、血尿など)、採血後の出血」などがみられます。

二次止血異常の症状は、深部の出血症状で、

「体腔内出血、関節内出血、深部出血」などがみられます。

 

特に検査をした方が良いケースとしては、

・出血が止まりにくい状態に陥っている場合

・手術前の動物で出血傾向になり易い疾患(血管肉腫、肝疾患、DIC、凝固因子欠損)に罹患している場合

などがあげられます。

 

一般的な血液検査項目の測定、血小板数の測定(血液スメアでも観察)、PT、APTT、フィブリノーゲン(院内検査項目)の測定を行い、AT掘■圍腺圈■藤庁弌■張瀬ぅ沺爾覆匹旅猝棔奮庵躙〆差猝棔砲鯆瓦戮襪海箸韮庁稗辰どうか等を鑑別していきます。

 

普段から日常的によくおこなわれている避妊、去勢手術などでも、費用的な面が許されるのであれば(数千円〜)、

先天性の凝固異常がないか凝固系の血液検査を術前に受けておくのがよりベターだと思います。

 

↑血液凝固分析装置(PT、APTT、フィブリノーゲンなどの凝固系検査が可能)

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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