神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
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肥満細胞腫

中高齢になると身体の表面に出来物がよくできるようになります。

たいていはイボみたいなものだったり、良性腫瘍だったり問題ないものが多いのですが、

その中に悪性腫瘍が混じってくることがあります。

 

今回診察、手術させて頂いたトイプードルちゃんは、

右後肢の太ももの部分に1cmくらいのしこりがあるのに気づかれ、

他の用事で診察中に念のため細胞を採取して調べてみると…「肥満細胞腫」と診断されました。

 

↑黄色〇内にあるのが腫瘍病変

 

犬の「肥満細胞腫」は見た目がさまざまで、転移率、治療に対する反応などにかなりばらつきがあります。
良性に近いグレードから悪性度の高いグレードまで幅があるのですが、
実際の症例ではほとんど中程度のグレードが多く予後の判定が難しくなっています。

普段の診察で、体に小さい出来ものができた場合などに念のため細胞診をすると肥満細胞腫と診断されることが意外と多く、しこりを見た目だけで判断することはできません

この腫瘍の場合は、
外科的に摘出することが一番確実な方法であり、側方2~3cmのマージン・深部方向の筋膜マージンをとって大きく切除することが必要です。
その他に、腫瘍を取りきれなかった場合には放射線治療を術後に行ったり、
化学療法(プレドニゾロン、ビンブラスチン、CCNU、グリベック...)などを行うこともあります。

体幹の皮膚にしこりが出来ている場合は皮膚が伸びるので大きく摘出することができますが、
足などに肥満細胞腫ができると2cmものマージンがとれず、根治をめざして断脚が必要になるケースもあります。しかし、顔周りなど取り除くことが難しい場合は治療に難儀するケースも珍しくありません。

しこりを見つけた場合は早めに「細胞診」を受けさせてあげて下さい。

 

↑摘出しました。

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

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