神戸市垂水区霞ケ丘の垂水オアシス動物病院は人間と動物の絆を大切にする診療を心がけています。

オアシス便り
異物誤食事故(お餅)

もう1月も終わりですね。早いものです。

インフルエンザが流行しているそうですのでご注意ください。

 

お正月が過ぎてしばらく経ちますが、

お正月にヒトの高齢者の方などがお餅を喉に詰まらせて亡くなることがある(https://news.yahoo.co.jp/byline/nakayamayujiro/20171229-00079863/)、

という話はニュースなどで聞いて御存知の方が多いのではないでしょうか?

 

このニュースを聞くたび、

なぜ餅を詰まらせると亡くなってしまうのか?というのが昔から謎だったのですが、

餅が気管という空気の通り道のところにベタッと張り付くように塞いでしまうからだそうです(呼吸が出来ず窒息死)。

確かに食道に異物が詰まったとしても、

ご飯が食べれなくなるだけですので死んでしまったりはしなさそうです。

 

お正月のおめでたい雰囲気が一転、こんな事故が起きると悲しすぎます。

 

人医の救急医の先生も

80歳以上の高齢者と、医師から嚥下機能に問題ありと言われている人は、おもちを食べないことをおすすめします。」

と仰っていますしお餅で窒息したくない人や高齢者の方は一切食べない方が良いかもしれません。

 

↑参考:救命処置の方法(ヒト用)(北広島町消防本部動画より)

 

 

さて、最近「お餅」を食べてしまい、そのお餅が喉の詰まってしまったワンちゃんが来院されました。

ワンちゃんが餅を喉(口?)に詰まらせて来院されたのははじめてです。

↑口の中にお餅がへばり付いています

 

摘まみだそうとしても嫌がって抵抗してどうしても取らせてくれないため、

早急に麻酔を掛けて無事にお餅を取り除くことができました。

 

犬にもお餅は食べさせない方がよさそうです。

お気を付け下さい。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院)

 

 

| tarumioasis2 | 誤食事故 | 19:20 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
異物誤食事故(紐状異物)

先日、3日前からお腹を痛そうにしていてぐったりしているという猫ちゃんが来院されました。

普段と明らかに様子がオカシイ場合は、重大な異常が発生しているケースがとても多いです。

 

X線検査、エコー検査、血液検査などを行い詳しく調べてみると…、

腸がくねくねとアコーディオン状に綴れているような所見が認められたことから「紐状異物」を飲み込んだ可能性が發い隼廚錣譴泙靴拭

飼主さんにお話を聞いてみても「ヒモで遊んだり飲み込んだりはしていないと思う」とのことでしたが、

紐状異物だった場合にこのまま放置すると危険なため、試験開腹術をおこなうことになりました。

 

↑※閲覧注意:手術画像です。苦手な方はご注意ください。糸が腸の中に入っているため、腸がアコーディオン状に綴れています。

 

↑※閲覧注意:すでに腸に5か所ほど孔が開いており、腸内容物が漏出していました。

 

↑摘出した糸の一部。なんと口腔内(舌に引っかかっていた)〜直腸までつながっていました。

 

膵臓のすぐ近くの十二指腸にも4か所程穴が開き、孔のあいた部位を腸ごと切除することは不可能だったため、

孔のあいた腸の一部をトリミングして縫合し、大網脂肪を縫い付けて腸の孔を塞ぎました。

あとは、無事に復活してくれるのを願うばかりです。

 

猫はヒモや糸が大好きなため、こういう事故が発生しやすいのです。

お気を付けください。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

| tarumioasis2 | 誤食事故 | 10:36 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
ハムスターの腫瘍(体幹部のできもの)

今回もハムスターちゃんが来院され、できもの(腫瘍)を摘出しました。

やはりハムスターちゃんは腫瘍の発生が多く見られます。

 

↑ガス麻酔を掛けていきます。ZZZ…

 

↑頸部周辺の腫瘍を摘出しました

 

↑麻酔からも目覚めて帰っていってくれました

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | ハムスター | 09:54 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
犬の腹腔内陰睾(潜在精巣)腹腔鏡補助手術

当院では腹腔鏡下手術を導入しています。

 

いまのところ従来からの開腹手術と腹腔鏡手術を選択して頂いているのですが、

最近ではワンちゃんの避妊手術はほとんどの方が腹腔鏡を選択されます。

 

今日は腹腔鏡を使って腹腔内陰睾(潜在精巣)のワンちゃんの手術を行いました。

この機器を使うと手術の切開創が小さくなり、術後の痛みや身体への負担が小さくなることが期待できます。

 

腹腔内の難しい場所や細かい作業が必要な手術は腹腔鏡で実施するのはなかなか難しいのですが、

避妊手術(犬・猫)」、「潜在精巣の摘出」、「胃腹壁固定術(胃捻転の予防手術)」、「膀胱結石摘出術」、「肝生検」、「胆嚢摘出術」、「脾臓摘出術」、「副腎摘出術」、「門脈体循環シャント」などは腹腔鏡で施術可能です。

 

↑※閲覧注意:手術画像:モニターで観察しながら精巣を腹腔鏡の鉗子で摘出しています

 

↑腹腔鏡カメラの孔と鉗子の孔の傷跡が小さく(5mm〜10mm程度)負担が少ないです

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

| tarumioasis2 | 腹腔鏡 | 12:08 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
SUBシステム(Subcutaneous Ureteral Bypass System:皮下尿管バイパスシステム)

先日、お腹の中にできものができたという猫ちゃんが来院されました。

 

当院でもエコー検査やX線検査などで詳しく調べてみると…、

尿管結石(尿を産生する腎臓と膀胱の間にある尿管が尿石で閉塞)ができており、

それによって尿が流れなくなってしまっているため水腎症(尿が腎臓から流れないため、腎臓が拡張)が起こっていました。

人間でもこの病気はとても痛いらしいです…。

このまま放置すると、腎臓へのダメージが続いてしまい回復せずに腎不全に陥ってしまうため、尿管に石が詰まってしまったら緊急で治療しないといけません。

 

こうした尿管結石は特に猫ちゃんで近年増えてきていると言われています。

動物病院の血液検査で「慢性腎不全ですね」と診断されて治療されている猫ちゃんの中には、実は尿管結石が原因の子も多くいるのではないかと考えられており、血液検査で腎臓の数値が高い場合、エコー検査やX線検査で尿管結石の有無を念のため確認した方が良いです(尿管結石は血液検査だけでは慢性腎不全と判別できず診断できません)。

尿管結石は獣医師にもあまり認識されていない病気のために見過ごされてしまう可能性もあるため、念のため血液検査だけではなくX線検査やエコー検査もした方が良いと思われます。

 

 

尿管結石の治療法は以下の通りいくつか報告されています。


 

1、内科管理・治療

治療内容

利尿薬、マンニトール、α遮断薬など

治療成績

在院予後:(1週間以内):退院前に33%が死亡

短期予後:(1週間〜1ヶ月):87%が腎機能が回復せず

長期予後:(1か月以上):退院したうちの30%で腎数値が改善

 

上記のデータから内科的治療での治療がなかなか難しいことが分かります。

 


 

2、尿管結石を手術で摘出

治療内容

尿管を切開し尿管結石を摘出

治療成績

合併症

尿漏出:6〜15%

術後腹水貯留:34%

 

在院予後:(1週間以内):7%は閉塞の持続、17%は腎機能回復せず、13%は2回目の手術が必要、死亡率21%

短期予後:(1週間〜1ヶ月):17%が腎機能が回復せず死亡率25%

長期予後:(1か月以上):再閉塞:一年以内に40%、死亡率50%

 

1年以内に50%が死亡するなど手術をしたとしてもなかなか治療が難しいということが分かります。尿管は細いため尿が漏れないように縫合するのも手術自体が難しいです。尿管を切開して原因の石を摘出しても、再度新しくできた石が詰まる可能性が發い任后

 


 

3、ステント治療

治療内容

腎臓と膀胱の間の尿管に「ステント」という細いストローみないな管を入れておく方法

治療成績

合併症

ガイドワイヤーによる尿管穿孔:17%

尿管切開が必要であった時の尿漏出:6.7%

ステント通過時の尿管断裂:3.8%

 

在院予後:(1週間以内):6%は膵炎、5%は腎機能回復せず、死亡率7.5%

短期予後:(1週間〜1ヶ月):25%が食欲不振、頻尿が10%、ステントの変位が3%

長期予後:(1か月以上):頻尿38%、再閉塞(3.5年以上)19〜26%

 

尿管を切開して尿石を摘出するよりも成績は改善されていますが、再閉塞の問題などがあり、必ずしも予後は良くなく簡単な手術ではありません。

 


 

4、SUBシステム(皮下尿管バイパスシステム)

治療内容

SUBシステムを体内に設置して腎臓と膀胱の間を管で接続する

治療成績

合併症

カテーテルの折れ曲がり:3.5%

設置できず:1%以下

在院予後:(1週間以内):システムの閉塞2%以下、3%は腎機能回復せず、死亡率5.8%

短期予後:(1週間〜1ヶ月):<25%が一時的食欲不振、頻尿2%、漿液腫1%

長期予後:(1か月以上):術後感染15%、再閉塞18%、頻尿<2%

 

完全ではありませんが、従来の方法に比較して合併症の確率は低くなっています。

手術後も3〜6か月おきにSUBシステムの管を洗浄して維持管理する必要があります。

最新のシステムのため(開発されて7、8年程度)、どのくらい問題なく長期間管理ができるのか正確なデータはまだありません。

 


 

今回の猫ちゃんは、

飼主さんとご相談した結果、SUBシステムを使った治療を行うことになりました。

SUBシステムはアメリカで開発されたシステムで、日本ではまだあまり普及していない尿管閉塞に対する最新の治療法です。
SUBの利点としてその他の治療法と比較して処置時間が短く、動物に対する麻酔・手術負担が少ないことや尿管閉塞の再発のリスクが低いことが挙げられます。

SUBシステム

↑このような管を膀胱と腎臓に挿入して設置します

 

尿管閉塞は時間が経つと腎障害が進行してしまうため、できる限り早期の治療が大切です。

 

↑透視下で造影検査を入れながらカテーテルを腎臓に設置していきます。

Cアーム等の透視装置で見ながら慎重に手技を進めていきます。

 

↑SUBシステムが設置できました

 

術後には水腎症になって大きくなっていた腎臓のサイズが通常サイズに戻り、腎盂の拡張が無くなり、

無事退院していってくれてほんとうに良かったです。

あとは、このシステムが上手く稼働してくれるように慎重に経過観察していかなければなりません。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

 

 

 

| tarumioasis2 | 泌尿器疾患 | 17:06 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
エキゾチックアニマル研修

このところ毎月参加させて頂いている研修へ昨日も神奈川で開催されたエキゾチックアニマルの勉強会に出席してきました。

今回のテーマは「両生類」でした。

両生類とは、陸上と水中の両方で生きる(オタマジャクシ⇒カエル)ので両生類というんですね。

カエル、ウーパールーパー、イモリなどなど…。

エキゾチックペットクリニックの霍野先生から面白いお話を沢山聞けてとても勉強になりました。

飼われている方は少ないかもしれませんが、来院されたときはお役に立てるようにできればと思います。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

| tarumioasis2 | 研修セミナー報告 | 09:21 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼グレード3)

先日、膝蓋骨脱臼のワンちゃんの手術がありました。

膝蓋骨脱臼(パテラの脱臼)は膝蓋骨が大腿骨遠位にある滑車溝から内方もしくは外方に脱臼する疾患です。
後ろ肢を痛がって時々挙げている、スキップをしている、そのような場合は膝の関節にある膝蓋骨が脱臼している可能性があります。

今回のワンちゃんはポメラニアンで、

家族のワンちゃんも膝蓋骨脱臼持ちの子でしたので遺伝が関係してそうです。

 

重症度はグレード3の膝蓋骨脱臼。造溝術、関節包縫縮、脛骨粗面移植術などを行いました。

 

先月、グレード4の大腿骨の骨切りを行った子の手術難易度が高く大変でしたが、

グレード3の今回の子はさくっと手術が終わって良かったです。

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院)

 

 

 

| tarumioasis2 | 整形外科 | 18:11 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
シニア健診受付中!

毎年恒例になりました「冬季健康診断」についてのお知らせです。

健康そうに見えてもお腹の中にシコリが出来ていたり、病気が隠れていたりすることがあります。
そこで人間ドックのような「わんにゃんドック」をこの時期(1〜3月)に実施しています。

血液検査、尿検査、便検査のみのコース、

上記に加え、X線検査のコース、

上記に加え、エコー検査も含まれるコースなど

3コースから選んでいただけます。

通常の診察料や検査料よりも30%OFFになっていますので、
疾患の早期発見のために、この機会にぜひ健診を受けてみてください。

 

※コンピュータでデータ管理しているため、転勤された、里親に出された、お亡くなりになられた場合などで

現在の状況と相違がある場合があります。DMハガキの行き違いがあった場合には何卒ご容赦ください。


垂水オアシス動物病院

| tarumioasis2 | お知らせ | 10:19 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
胆嚢疾患(胆嚢炎・胆石)

12月の年末最後にミニチュアシュナウザーちゃんが来院されました。

なぜか休みに入る直前に決まって重症患者さんが来院されるのはおそらくどの動物病院でもよくある話です。汗

 

そのシュナちゃん、

何日か前から嘔吐が続いており、

診察台の上でぐったりしていてかなりしんどそうです。

 

お近くの動物病院さんで異物誤食事故を疑われ、

バリウム検査までされたそうなのですが異物は見つからず原因不明で経過観察中とのこと。

飼主さんは年末年始このまま年越しをして大丈夫なのか…?と心配になられて当院へ来院されたとのことでした。

 

当院でも原因を調べるために、

X線検査、エコー検査、血液検査などをおこなったところ、

胆嚢や肝臓付近に遊離ガス(←消化管穿孔の時などに発生。胆嚢破裂が原因?)が認められ、

腹水(←血様の腹水。胆嚢破裂が原因?)がエコー検査で確認されたため、

「胆嚢破裂」の疑いが濃厚でした。

主治医の先生が診察・検査された時点で問題が見つからなくても、急に悪化することも有り得ると思います。

こういった胆嚢破裂からの胆汁性腹膜炎を起こしているケースではたとえ手術したとしても、

68%という高率な死亡率が報告(Aguirre Center 2007)されています。

 

 

しかし、

このまま経過観察をしていっても回復する見込みがまず無いため飼主さんとご相談のうえ試験開腹手術を行うことなりました。

血液凝固系の数値(←これがおかしいと手術中・後に血が止まらない恐ろしい事態に…)に異常値が出ていたため、

輸血を行ってから胆嚢摘出手術を行いました。

 

↑摘出した胆嚢の中にあった胆石

 

やはり胆嚢がボロボロで、周りの肝臓も一部壊死しているような状態でしたがなんとか問題なく摘出できました。

その後、正月は病院で過ごしてもらうことになってしまいましたが無事に退院していってくれたのでほんとに良かったです。

 

腹部エコー検査を含む定期的な健康診断(半年〜年一回)を受けておけば事前にこういう事態を回避できるかもしれないため、

やはり年に一度の健診はお勧めです。

 

 

垂水オアシス動物病院

獣医師 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

 

 

 

| tarumioasis2 | 消化器疾患 | 09:05 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
ハムスターの冬眠

先日、初診の患者さんからお電話があり、

Q,「帰宅するとハムスターが冬眠しているんですけれど、どうすれば良いですか?」

とのお問合せ。

 

A,「はい、それはハムスターの冬眠ですね、春になったら起きてくるので寝かしておいてあげて下さい。」

 

という答えは…、間違いです

 

ハムスターは身体が小さな生き物ですので、とても寒さに弱いのです。

通常、ハムスターが快適に過ごせる室温は20〜25℃程度、10℃以下になると低体温症に陥ってしまうことがあります。

冬眠を通り越して、冗談では無く永眠になりそうな状態です。

 

とにかく室温を上げて、湯たんぽやドライヤーなども使ってゆっくりと温めてあげて下さい。

それで目覚めてくれればラッキーです。

ハムスター飼いの皆さまお気を付けください。

 

 

垂水オアシス動物病院

院長 井尻

 

(神戸市垂水区霞ヶ丘にある動物病院です)

 

 

 

 

 

| tarumioasis2 | ハムスター | 18:24 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑TOP
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